シンプルに考えるということ
日常を振り返ってみても、思い当たることがあるでしょう。
たとえば、職場の同僚と仲が悪くなる。何とか仲直りしようと色々試みるのですが、すべて裏目に出ます。
すると、相手はますます離れていく。仲良くしようと思っても、相手にその気がないなら仕方ありません。
こうしたときの正しい対処法は、距離を置くことなのですが、自分の感情に引きずられるとできなくなります。
このとき、この人にとっては仲直りすることがすべてであり、相手の状況までは考えられないからです。
結局それが、仲を引き裂く原因であったりします。そして、ますます相手にしつこくして、ますます関係をややこしくします。
いうまでもないことですが、仲直りすることが悪いといっているのではありません。お互いが関係を良くする努力をするのは必要です。
しかしそれは共同歩調であって、一歩通行では難しい。
もつれた糸を自分の都合だけで解こうとすると、うまくいかなくなることも多いのです。
相手には相手の都合があります。自分がじゅうぶん努力したのなら、もうそれ以上のことはできません。
波長が合う人との関係を大切にする
たとえその人との関係がうまくいかなくても、波長の合う人との関係を築いていくことはできます。
ささやかながら私にも経験があります。とても恋愛に悩んでいて、それはもう苦しい日々を送っていたときのことです。
なんと、職場が倒産してしまったのです。人生で初めて失業者になりました。
こうなると、恋愛でああだこうだといえなくなってしまった。恋愛は二の次、三の次です。
しかし、気持ちがいいものですね。
失業したのが気持ちがいいということではなく、恋愛に悩まなくなったのが気持ちがいいこと。ピンチはチャンスです。
私には、昔から「これをしたい」と思うことがありました。失業をきっかけに、その仕事に取り組むようになったのです。
日々忙しくしていると、恋愛の悩みもさらにどこかに飛んでいってしまった。結局、恋愛問題は思わぬ形で解決していきました。
このように、損をする状況になったとき、実は本当の得がスタートしています。愛情に関しても、本当の愛情がスタートするのです。
あなたも現実に裏切られることもあるかと思いますが、それは実は好転のきっかけ。
ここぞという時には、損得感情を捨ててみましょう。恋愛も人間関係も、何でもそうです。
損得を捨ててみると、見えてくるものがあります。その道に一直線に進むこと。あとは自然に物事は解決していくでしょう。
「自分を捨てたところから、本当の自分が始まる」というのは、よくいわれます。
これが意味するところは、損得ばかりにこだわっていると、本来の自分を見失うということ。
自分を苦しめるこだわりから抜け出すことで、純粋な自分を取り戻すことができるという意味です。
そんな自分こそが、さまざまな問題を解決していく。思わぬ自分の潜在的な力に、きっと驚くに違いありません。
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