無常への諦めから、彼女は崩壊した
ミキ:そうではない、かな。三脚にいたるまえにはもう一段階あって…。モテる男はダメだと思って、次に付き合ったのは、見た目はそこそこの同い年の彼だった。
編集H:ポルノグラフティのハルイチみたいな彼ね。
ミキ:そう。彼も素敵な人で、結婚したいと思ったし、実際に婚約して、結婚式場の予約までしたんだけど、私に好きな人ができちゃって、婚約破棄しちゃったんだ。
編集H:覚えてる。そのころ私も失恋したてで、よく一緒に飲んでたから。そっか、そこからか、ミキがおかしくなったのは!
ミキ:あんなに大好きだった彼への恋心がスーッと引いていった自分を見て、「なんだ、人の心って変わっちゃうんじゃん」って急に不安になったんだと思う。いま思うと、恋愛に限らず人の心が変わるのはあたりまえのことなんだけど、当時は受け入れなかったんだよね。
編集H:みんな自分から離れていくって思っちゃったんだね。それで3人以上相手がいれば、誰かが残るかな、誰かは側にいてくれるかな、(自分の心が)安定するかな、ってそういうこと?
ミキ:そうだね。いま振り返ると、本当にバカだよね。相手のことなんて何ひとつ考えてない。ひとりで立てるほどしっかりしてられたらよかったんだろうけど、それができなかった。
何かのタイミングで“アダルトチルドレン”とか“毒親”って言葉を知って、「私ってこれだな」って思ったんだけど…。依存体質なんだと思う。
編集H:見捨てられる不安、みたいなのもあったのかな?
ミキ:うん。歴代彼氏に対しても、試すような行動を常にしてきた気がする。