大好きだからこそ、心のバリアーが必要だった
編集H:当時、2番手、3番手の彼に対して“好き”って気持ちはあったの?
ミキ:…難しい質問だね。一時的に盛り上がった人もいた気はするけど、結局すぐに冷めて、殿堂に戻っていった。本当に申し訳ない言い方だけど、みんな“キープ”でしかなかったんだと思う。なかには本命がいるって知っていながら、付き合ってくれた人もいたよ。
編集H:殿堂以外の彼らも社会的地位が高い人ばかりだったけど、追いかけられて付き合った感じなの?
ミキ:そうだね。自分から好きになったとか、気になったとかではないかな。でも当時はステイタスを重視してたかも。士業、経営者、マスコミや上場企業の役職者、ハーバード出の外国人…。
編集H:肩書きだけで見るなら、すごいラインアップといえるかもね。彼らにしても、ミキが思い通りにならない、ミキの心が手に入らないから追いかけたくなるってのがあったのかも。
ミキ:それはあったかも。恋愛マニュアルとかによくある「自分からは連絡しない」とか「体の関係を持ったあとに追いかけない」みたいなこと、意識しなくても自然にできてたから。むしろ体の関係を持ったあと、相性が合わないなって思って自分から引いちゃったりして…。
編集H:ナチュラルに駆け引きできてたわけだ。殿堂は、ミキにほかにも相手がいること知ってたの?
ミキ:わからない。でも彼のまえでは“いい子でいなきゃ”っていつも思ってたから、バレないように、匂わせないようには気をつけてたよ。
彼にも、ほかに相手がいたかもしれないし、いなかったかもしれない。ほかの女性の影を感じたことはなかったけど、彼の気持ちがいつ変わってもいいように、いつ捨てられてもいいように、深く入りこみ過ぎないようにって、いつも心にバリアーを張ってた。
編集H:そういうわりに、彼の言動に一喜一憂してたよね、ミキ。
ミキ:何人相手がいようと、心は殿堂一筋だったから。結局、三脚でも心は安定してなかったね(笑)。