「私のことどう思ってるの?」「私のこと好き?」と聞いたり、「自分は○○さんを大事に思ってます」と伝えて、相手の返答を待つ。相手の気持ちを知りたくなったとき、このように直接聞いてしまう方が多いでしょう。しかしこれでは、相手の本音を知ることはできません。
細かくいうと、知ることができる場合もありますが、必ず知ることができるとは限らず、どちらかといえばわからない方が多い。では、どうしたら相手の本音を知ることができるのでしょうか。
行動を見極めるための知識
答えは、「相手の行動を見ることでわかる」。特に難しいことではなく、私はこれを毎回ご相談ごとに行ない、お相手の本音を掴んでお話しているわけです。これを実践するために必要な知識は、「本気だったら、こういう行動をするはず」などの常識的な物差しと、「この行動をする人は、こういう人」という統計データを持っていることです。
「無機質に判断する」がコツ

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実際にお相手の本音を知る際に大事なこと。それは「自分の感情を入れないこと」。「無機質に判断する」といえばよいでしょうか。行動のみを見て、言葉はバッサリ切って捨てるのです。
たとえば「彼とは、仕事が忙しいということで2カ月会えていない。でも電話をよくしてくれるし、話をすると大好きだよ。早く結婚しようといってくれる」といった話。この例は、行動のみを見て語るとこうなります。「彼とは2カ月会えていない」。
このとき、当の本人になると「何とか信じたい」という気持ちが働いて、
- 「大好き、早く結婚しよう」といってくれている
- 電話をしてくれる
- 本当に仕事は忙しそうだ
ということを、信じる材料にしたくなってしまうのです。しかしこれらはすべて「言葉」。バッサリ捨てることがポイントになります。この点が多くの方にとって、1番ハードルが高いことだと思います。では、このお話が次のような場合だったら、どうでしょうか?
「彼とは、仕事が忙しいということで2カ月会えていない。でも2カ月前に会ったときに婚約指輪を買ってくれて、次の長期休暇に両親に挨拶してくれることになっている。電話はまったくしてくれず、2~3日に1回LINEで連絡があるだけ」。
この話は、行動のみを見るとこうなります。
「彼とは2カ月会えていない。でも、2カ月前に婚約指輪を買ってくれて、長期休暇に両親に挨拶に来てくれることになっている」。
挨拶の話は未実施ですが「予定を決めてくれた」「約束してくれた」ことが行動になるのでよいのです。そしてこの場合、まずは次の長期休暇まで待つべきだと思います。
しかし私の経験から「この行動をする人は、こういう人」というデータでこの事例を語ると、婚約指輪まで買ってくれた男性だったら、2カ月も放置しないですね。だから、このような展開になることが、まず考えられないわけです。