「被害者」は「加害者」にもなる
「こんなことをして、誰かに嫌な思いをさせていたらどうしよう」「本当に自分の思ったことを正直にいってよかったのかな」「そもそも、わたしがいっていることは間違っているのではないだろうか」というような思い・意識は、基本どの人のなかにもあるもの。ご相談者さんのなかに、いまこういった意識が大きくあるようです。
表層の意識では、普段このような自己攻撃をするような意識はなるべく消そうとしたり、考えないように持っていくことができるので、あまり意識に上がってこないようにコントロールできるのですが、寝ている間はこのような意識のコントロールは効かないため、夢で表れた感じです。
傷つく・つかないというのは、実際は「その人」の受け取り方によって変わります。本当は自分をエネルギーで守っている人ほど傷つかなくなるもので(逆にエネルギーで守っていないと、人は何にでも傷ついてしまう)、むしろ傷つくような経験を引き寄せなくなるものです。
エネルギーで守っている状態というのは、自分を責めない、優しく扱う、自分自身の味方でいるような状態のことをいいます。このようなときには、人は外部のことを基本なんとも思わなくなるのです。
いま、ご相談者さんが夢で「人を傷つけたかもしれない」ことでショック(=傷ついた)というのは、ご相談者さんの被害者意識が、「自分をも傷つける言葉が、誰かに向いていたらどうしよう」というものとなって表されているようなのですね。
そのようなことでいえば、いまはご相談者さんはご自身の「被害者意識」にしっかり目を向け、そこの改善も必要だというメッセージでもあると受け取れるのです。
エネルギーの世界では「反対」の要素のなかに、「同一性」も見出します。要するに「被害者は加害者にもなる」という法則があるのです。意識で自分を傷つけることで被害者になり、被害者になることで今度は他者を傷つける人にもなり得るということです。