パートナーが問題などを抱え、困っているとき。「私にはいったい、なにができますか?」というご相談を受けることがよくあります。
これは、パートナーだけではなく、相手が家族や友人である場合にも通じるのですが、そのようなときもっとも不毛といえるのは、あなたもいっしょになって心配したり、混乱したり、振り回されたりしてしまうことです。
心配してしまうということは、いい換えると、そのパートナーや家族、友人のことを「ちっぽけに扱っている」ということです。「その状況を超えていく力が、この人にはない」という目であなたがその人を見ているということに、まず気づく必要があります。
実は、パートナーを信頼しきれていない?

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そういうときは、その人を追い込んでいる人や物事…たとえば、会社の上司や仕事に対し、怒りや憎しみを感じてしまいがちです。しかしよくよく見ていくと「こんなにか弱く、なにもできないうちのダーリンに、よくもそんな偉大な仕事を押しつけたわね!」と怒っていることが多いようです。ご主人をちっぽけに扱っていることがわかりますね。
ここであなたに必要なのは、信頼です。信頼とは、パートナーや家族、友人、そしてその人たちに関わる人たちを「より強く、より愛にふさわしい人たち」と見ることです。
たとえば、あなたのご主人に無理難題を押し付けてくる会社の上司。違う見方をすれば、「これぐらいのことはできるだろう?だって、きみには十分な実力があるからね」とご主人のことを評価してくれていると見ることもできるはずです。
また、あなたは「うちの夫がお人好しだからといって、無理な仕事ばかり、どんどん押しつけて!」と、ご主人の会社の上司に怒りを感じるかもしれませんが、じつはご主人のいちばんの売りは、まさにこのお人好しな部分かもしれません。
ところが、あなたには「なめられている」と感じられてしまい、そのいちばんのセールスポイントをなくすように促したとしたら、ひょっとして、ご主人は「ただの人」に成り下がってしまいませんか?
そのお人好しは、たぶん、あらゆる男性のそれと比較しても光り輝くほどのお人好しぶりであって、だからこそ、あなただって彼の嫁になったほどのお人好しなのです。それは、彼が多くの人に与えることのできる素晴らしさです。あなたは「私だけのギフト」にしてしまってはいけません。
「私がこれだけあなたの価値を見ているように、みんなもあなたの価値をわかっているはずよ。あなたはもっとお人好しらしく、あと少しなら仕事を入れられますよぐらいはいったほうがいいわよ」というアドバイスができるぐらいのあなたでいてほしいのです。
すると、あなたの代わりに彼の同僚が「いくらなんでも、彼ばかりに詰め込みすぎじゃ…」と心配してくれたり、上司も「いつもきみばかりで申しわけない」とねぎらってくれたりするかもしれません。
そして、お人好しであるあなたのご主人が「いえいえ、こんなことぐらいしか取り柄がないですから」などといおうものなら、そのお人好しはますます燦然とした輝きを放ち、人々の知ることとなるでしょう。