みなさんこんにちは。2005年にカウンセリングルームを開設し、現在はトレーナー・コンサルタントとして、お客さまの、心と体の健康をめざす長谷麻美です。
今回は、パーソナリティに関するお話です。お客さまの相談を伺うなかで、ときどきいらっしゃるのが「趣味がないのが悩みです」という人。精神疾患によってそうなってしまう場合もありますが「昔からそうかも」というタイプの人を対象としています。
イメージするタイプとしてはふたつあって、ひとつが「生きるエネルギーの弱い人」、もうひとつのタイプが「依存型」の人です。
生まれつき、好奇心の少ない人もいます。これについては人それぞれではありますが、多くの人が「無趣味にならざるをえなかった理由」みたいなものがあったうえで、パーソナリティに変化があった可能性もあります。
ここで注意しておきたいのは、性格は生得的なもの(生まれついて)ですが、パーソナリティは、「性格+価値観などの総合的なもの」ということ。
つまり、後天的に変化しているものでパーソナリティ障害というのは「著しく認知の偏った性格」という概念で考えていただきたいのです。
きょうは、「趣味がない」と悩んでいるかたのために、無趣味である原因と、さらに充実させた人生を送るためのヒントについてお話したいと思います。
無趣味の人の2パターン

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さて、冒頭で触れたように、「無趣味な人」もいろいろで、
- 生きるエネルギーが枯渇している
- ただ日々の作業をこなしている
- 時間が過ぎるのを待っている
というタイプの人と、「誰かに依存して生きる」というタイプの人がいます。当然、みなさんいろんな事情があってのことです。
まず、エネルギーが枯渇しているタイプは誰かや何かに対する期待値が低く、何を求めるわけでもなく日々の役割を「こういうものなんだ」とこなしている風に見えます。特に楽しいことはなく、友達と過ごすことはできますが、積極的になることはなく聞き役でとりあえず合わせて過ごしたりします。
もうひとつ、「依存」のタイプの人はポジティブないいかたをすれば「趣味は〇〇です」の〇〇が、人であることが多いのです。
このタイプはエネルギーが枯渇しているのではなく、誰かに尽くすことに価値を置き、自己投資を価値のないものと考え、日々を過ごしているイメージです。
人並み以上の「孤独」を感じてしまう人
「人に尽くせる人」は一見素敵で私自身も見習いたいと思うことはありますし、人に尽くした結果賞賛されることは嬉しいもので、それを求めて尽くす人もいますよね。
ただ、これも行きすぎると
- 指示待ち人間
- 八方美人
- 優柔不断
さらに進行していくと
- 自分で決められない
- 感化されやすい
- 間違った思い込み
という風になっていくでしょう。こういったタイプの人の相談に乗ると「趣味はありません」といわれることがあり、誰かに尽くす、誰かに従う以外の選択肢を持っていないことが多いため、自分の好きなことなどがわからなくて、人と離れて自分の足で立つことができなくなってしまうという可能性があるのです。
別に、好きなことがないからといって自立できないことに直結するのではなく、その間には「自分の生き方を自分で決める」という重要なものが存在しているのです。
私たちは、だいたいのことは簡単に決めるし、好き嫌いも自分でわかっていることが多いけれど、こういったことがわからない人が自分の足で立とうと思うときは、人並み以上の孤独を感じて不安で不安で仕方がなくなるでしょう。