不倫は悪なのか?どこまでが不倫なのか?それは人それぞれ、定義というものは違います。
不倫をした夫を許す妻に、理解を示さない女性の数が多いようですが、男性も女性もそれぞれに価値観や思想というものは違っているというのに、多数派以外は「変な考えかた」なのでしょうか。
「ヤキモチ」は所有権の強さからくる?

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私は犬に関しての知識を別の形で執筆しており、動物の生態には詳しいほうだと自負しています。そもそも、メスはオスに比べて「独占欲」と「所有欲」が高いということはご存じでしょうか?
「ヤキモチ」という言葉がありますが、これは造語であってこれこそが「所有欲」によって起きる心理にほかなりません。「これは私のものだ!」という「独占欲」=所有権の強さの主張の現れが「ヤキモチ」(ジェラシー)の根源であることは、よくよく考えれば誰にでもわかることでしょう。
自分に属していたモノが、他人の手に渡ってしまう。これは人であれ、モノであれ、そもそも「自分のものなのに」という考えかたがあるからこそ、「手放したくない」という欲求が生まれるのです。
不倫は「悪」なのか
結婚とは、人間が作り出した「法」の産物であり形式。そしてそれが社会に「認知」されるためのものであると私は思っています。
夫婦別姓、夫婦別居、内縁の妻…など、いまではさまざまな形式がありますが、ジェンダーレスのいまの時代には、同性婚を認めている国も多く、そうした新しい形式に「法」が追いついていないのは事実。
結婚という「形式」を、世間に認知される「通常の形」として残さなければ、不便なことがとても多いのは、まさに「法」の遅れによるものです。
さて、不倫についてですが、これは男性が不倫した場合も、女性が不倫した場合も、結婚という儀式と形式を取っているにも関わらず、法を犯した罪であるように批判されます。法に対して誓いをわかちあった男女の心変わりは、正義ではないということです。
正義の対義語は悪、そう思う人も多いでしょう。ところが、正義の対義語は「悪」ではなく、「不義」です。特に男女の関係において「不義」とは、既婚者が配偶者以外と肉体関係をもつなど、道に背いた関係を結ぶことでしょう。
「不義はお家の法度」という言葉があった武士政権の時代からいまだに続く「道徳」と「秩序」。この時代においても、「ご法度」として記されているところをみれば、男女はいつの時代でも「こころの移り変わり」があったのだと思います。