「許す・許さない」をわける項目1.妻との不仲が理由か?
もしRさん夫婦が不仲だったら、どうでしょうか。夫は不倫の事実を認めた結果、これ以上、夫婦の関係が悪化し、信頼を損ね、家庭に居場所がなくなると困るので何としても隠し通そうとするでしょう。
そして居心地が悪い家庭に嫌気が刺して彼女へ現実逃避をしたという経緯があれば、Rさんに対して後ろめたいので動揺の色を見せていたはずです。しかし、夫のスマホを見るまで夫婦関係はいたって良好でした。そのため、夫はRさんに対して罪悪感を抱く素振りも見せず、こういい放ったのです。
「お前のことも彼女のことも好きなんだ。俺は結婚しても恋愛したいタイプ。彼女のことだって特別なことはないんだ」と。もし夫が不器用で1人の女性に10割の気持ちをかける性分なら、女性への愛情を増やせば、妻への愛情を減らすので「掛け持ち」は無理です。
仕事と家庭、不倫を両立するには時間を捻出しなければなりませんが、段取りが下手だと二兎を追うもの一途も得ずになりかねません。いつも時間に追われ、イライラし、周りに当たり散らす困ったちゃんは心に余裕がないので、ますます彼女だけに傾斜していきます。
しかし、夫はマメで器用なので複数の女性を難なく愛せるタイプ。医師という激務の傍ら、時間を作り、妻だけでなく彼女を愛するスゴ腕の持ち主。一方でだらしない一面もあるので悪びれる様子はなかったようです。
妻であるRさんを差し置いて妻ではない彼女と懇ろになったのは完全な裏切りです。それでもRさんが夫を憎み切れなかったのは、彼女と同じか、それ以上に愛されていたからです。
「許す・許さない」をわける項目2.妻子の存在を隠したか
夫はRさんと長男の写真をスマホの待ち受けに設定していました。もし夫が彼女と会うときに待ち受け画面を変更したり、結婚指輪を外したり、自分には妻子がいることを隠したり…不倫の隠蔽を繰り返していたら、Rさんを蔑ろにしている証拠。しかし、夫は「そんなことをするわけがないだろ!」と否定したそうです。