風俗業界には、「ワケあり」の女の子たちがたくさんいました。そして、そんな女の子に本気で恋をする男性も一定数いたのです。
きょうは、元風俗嬢である筆者が実際に接客したお客様とのエピソードを交えながら、「風俗嬢の恋愛模様」についてこっそりお話ししましょう。
いま風俗業界で目標を持って頑張っている女の子や、そんな女の子に思いを寄せている男性の参考になれたら幸いです。
風俗嬢の「恋愛に対する価値観」

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風俗嬢をはじめとする「性の世界」で働いているかたの恋愛の価値観は、外の世界から見ればあり得ないことだらけかもしれません。まずは、当時私が抱いていた「恋愛に対する価値観」についてお話していきます。
お店だけの付き合いにしたい
「店だけで会うほうがトラブルになっても店が助けてくれるし、ストレスになりにくい」というのが本音でした。
風俗嬢は「疑似恋愛」を生業にしているので、お客さんとは「店での関係」以外はしたくありません。これは、キャバクラでもホストクラブでも同じことではないでしょうか。
プロとして働く以上、「遊びにきたお客さんには心も体も気持ちよくなってもらいたい」「恋人のような感覚で楽しんでもらいたい」と思い、お店のなかでは丁寧な接客を心がけていました。
利益のない恋愛は基本的にしたくない
人一倍現実思考な私は、「お金にならない恋愛はしたくない」と思っていました。というのも、先ほどもお話したように「疑似恋愛」を仕事にしている以上、プライベートでの無利益な恋をしたくなかったのです。
擬似ではありますが恋愛は業務上でしていましたし、そこでお金も生まれるので十分に満たされていました。「お金でしか相手を選ばないのか」と批判的なこともいわれましたが、当時の私からすればそれが当たり前になってしまっていたのですね。
プライベートの恋愛と仕事が両立できない
風俗嬢と付き合うと、本人もそのパートナーもどちらも辛くなってしまうことがあります。
パートナーからすると「彼女がほかの男性とカラダを重ねる」なんて、割り切って考えるのはどうしても難しいもの。
はじめは「仕事なら仕方ない」と思っても、次第に耐えられなくなってしまう人が多いのです。本人もその気持ちを察知して、「仕事とはいえ彼氏に申し訳ないな…」と思うように。
そうなると、風俗嬢として仕事をするのに心情的な邪魔が入ってしまう。なので、筆者の周辺で目標を持ちながら働いている風俗嬢は、よほど仕事に理解のあるかたとしかお付き合いしていなかった印象があります。