昼職をやめて、風俗嬢をしながらライターをしていた筆者。しかし、体調を悪くして在宅で仕事ができるチャットレディになり、さらにアダルトライターへ転身。
私自身は理想の道を歩みどんどん成長を続けても、同居していた夫はニートになり、結果離婚となりました。夢を追いかけ、男女の性事情を見てきた、そんな筆者の体験談をご紹介します。
風俗嬢をはじめたきっかけは、生活の困窮からだった

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風俗嬢をしていたのはかれこれ、5年以上前のこと。精神的な事情から昼職を辞め、ライターとしてデビューしたてのころでした。ネット業界の右も左もわからず、ひとりでもがいていたときです。駆け出しのウェブライターだったので、まだそれだけでは食べていくのは困難でした。
貯金もどんどんなくなっていき、自宅でパソコンを毎日叩くような生活をしている私の姿は、夫にはニートにしか見えなかったようで…。当時結婚していた夫は会社員でしたが、こちらの体調や近況よりも自分のことしか考えていないような人でした。
「いつ仕事をはじめるの?」こんなことばかりいってくる夫。生活費は二人の収入で何とかなっていた状況だったので、「最低限毎月必要なお金だけも…」と思い、飛び込んだのが風俗嬢の仕事でした。
面接から研修までトントンと進みました。研修では、ほとんど抵抗を見せなかった私にびっくりする店長。
「ほとんどの女の子が研修で無理になったりするのに、あなたはすごいね。…本当に業界未経験なの?」この瞬間から、自分が性の業界に向いているような気がしました。
「自分は必要とされている」と思えた
風俗嬢といっても、私がいたのは「ホテヘル」でした。店から離れているので、ある意味なんでもありの状況です。研修時にも、「カラダを重ねることは禁止していて、10人お客さんがいたら9人はしたいという。それをOKするかは女の子のきもち次第になってしまうし、密室だからお店側は止めきれないのが現状」と伝えられていました。
パートナーとセックスレスだというお客さんが多かったのですが、実は私も同じ境遇でした。私は結婚したのが20代前半と早かったので、ほかの男性とも遊んでみたかったこともあり、お客さんと思わぬ関係になることも…。
そしてお客さんの中には、より密な関係になる「不倫相手」や「セフレ」として私と付き合いたいと口説いてくる人もいたため、「自分は必要とされているんだ」と、そこに存在価値を見いだすことができたのです。
風俗へ遊びにくる男性は、性欲を発散するだけでなく心の癒しも求めているかたも多く、「家に居場所がない孤独な自分を受け止めてほしい」という男性もいました。
初めて会い、その場限りの恋愛に陥ってカラダを重ねる。そんな不思議な関係だからこそ、人にはいえない話がしやすいのかもしれません。普通に仕事をしていたらわからない、リアルな男性の心の内を知ることができたのも、よい経験だと思っています。