私も、あなたも、みんな贅沢
次に場所についてです。Kさんが結婚するとき、私はたしかに「子育てをするときに、親御さんが近くにいてくれたら凄くプラスになる」とアドバイスをしました。これは私自身も子育てをしての実感ですが、やってみての結論は「ジジババと一緒に暮らすのはアリなんだ!」ということでした。
それこそ、やってみないとわからないのですが、夫が仕事に行き、妻がひとりで子育てをして…というのは妻の負担がすごいです。ママがトイレのドアを締めてオシッコするだけで、幼児は泣くのですから。
そんな感じなのでちょっとしたお買い物も、ちょっとした用事も、全部一緒にいないとダメなのです。これは本当に大変です。
こんなとき、ジジババがいてくれたら「ちょっと見ておいてね!」と身軽に動けるのです。なので、「同居はムリでも、近くにいてくれたらものすごく助かりますよ」という話をしていました。これを受けての「船橋や市川周辺希望」だったのです。
というわけで…こう考えるとKさんの仰る通りの気がしますが、違うのです!船橋や市川だろうが、上野だろうが、たまに手伝いにくる親御さんにしたら、大した違いではありません。新幹線に乗るわけではありませんから、電車で30分でも60分でも大差はないのです。
でも、夫が毎日会社に通うとき、片道30分と60分では大きく異なります。だから、これは議論するまでもなく、夫の都合を優先したほうがよいと私は思います。
このお話も実家が遠距離の人からすれば、「市川だろうが、上野だろうが同じでしょ。あなた贅沢よーっ!」となるお話だと思います。また、そういう人も、親御さんがいらっしゃらない人や、いても全く手伝ってくれない人から見ると、「あなただって贅沢よーっ!」となるお話です。
またまた、そういう人も、いま妊活中の人からすれば「あなた、子どもに恵まれて何いってるのよーっ!」となりますし、 そういう人も、いま婚活中の人からすれば…と、どこまで行ってもこうしてキリがありません。これが噂の「贅沢病」なのです。
どこの段階になっても、人はうえを見て贅沢になります。そこで幸せを感じて「にっこり」すればいいものを、幸せよりも不満を感じてしまう。まるで、不幸になるのが人間なのかと思いたくなります。
でも、そうではないはずです。みなさんがいま置かれた状況は、その前の段階にいらっしゃったとき、「頑張って手に入れたもの」だと思います。だから、「いま」不満を述べるのではなく「そこにいること」を喜びましょう。
夜にひとりでボソッと「ありがたい、ありがたい」と声に出してみましょう。それが「幸せ力」、「幸せな体質づくり」になっていくと思いますよ。