切り換えのルール
特定の悩み、または何度も何度も考えてしまう心配。頭がそのモードになったら、その時間をあなたにとって重要なことや大切なこと、思い出に残ることに使うようにしましょう。
これはもう、あなたのなかの「ルール」として決めてしまうことです。
- 本を読む
- 勉強をする
- 楽器を弾く
- 運動をする
などなど、何でも構いません。最初から「自分は必ずこの本を読む!」「ピアノを絶対に弾く!」など決めておいてもいいですし、複数あるなかからそのときに気が向くもの、何でもやってみる、という自由さでもいいかもしれません。
「そんなこといっても、そんな時間にうまく切り換えられないよ」という場合もあるでしょう。そんなときは、本当に一動作だけでも構いません。
たとえば「あぁ、悩んでしまう…。同じことでまた悩んでしまう…。そうだ、こんなときは本を読むって決めたんだ!うう、でも本を読む時間に完全には切り換えられない…。だったら悩んでもいい!でもその前に、1分だけ本を読むことにしよう!たった1分でいい!それさえ終われば悩んでいい!」というように考えましょう。
それこそ、ネガティブなことをやるための「小さなミッション」くらいに考えてみてください。本当にちいさな時間でOKです。そうすれば「それくらいなら…」と思って、実行できるはずです。
そして実行しさえすれば、気持ちが切り替わり、楽しくなって、もっとその時間が増えていくかもしれません。またはたとえ一瞬だけ実行して終わったとしても、ネガティブな思考になるたびにその行動をすると決めておけば、回数はどんどん積み重なっていきます。
その繰り返しによって、やはりその行動への習熟具合は上がっていくはずです。
悔しさをエネルギーにして
「臥薪嘗胆(がしんしょうたん)」という言葉があります。木の上に寝たり、苦い肝臓をなめて、敗北の悔しさを忘れないようにし、結果的に戦いに勝利したという故事のことです。
日本でも、かの徳川家康は、自分が戦争で負けたときのことを忘れないようにその情けない姿を絵に描かせた…なんて話もあります。
このように、偉人たちも、決して「失敗がない人生」を送っていたのではなく、逆にそれを活かして成功につなげていたわけです。
ですのでぜひ、あなたも同じように行動してみてください。この「切り換え」さえ行い続ければ、あなたの生活はどんどん前向きになっていくはずです。
すなわち、ネガティブな気持ちを、石油などのように燃やして、あなたにとってポジティブなエネルギーにするようなもの。これこそが唯一にして最大の、あなたの人生を変えていく手段なのです。どうか覚えておいてくださいね。
今回のまとめ
- 人間にとって過去の悩みをエンドレスに思い返すことほど、ムダなことはありません。
- それによってその行動に「1万時間の法則」が働いてしまいます。
- すると、その特定の悩みや心配にたいして習熟するという、世界一意味のない習熟が行われてしまうのです。
- そのため、その行動をしそうになったら、かわりに自分にとってプラスなことをすると決めておくこと。
- 完全に切り換えるのが難しいという人は、1分だけ、1動作だけでもOK。
- 「その動作をやったら、その悩みについて考えていい!」と決めて、まずは少しでもいいから行動してみましょう。
というわけで、いかがでしたか?どんな人でも過去の失敗や、悔しさを、ゼロにすることはできません。重要なのは、それを否定するのではなく、それを材料にして、いかにあなたの幸せや成功に役立てて行くかです。
その思考ひとつで、あなたの人生は大きく変わっていきますよ。
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