こんばんは。セラピストとして約4万件の個人カウンセリングを行ってきた、神戸メンタルサービス代表の平です。読者のみなさんからしばしばいただくご相談のひとつに、「パートナーが浮気しているが、どうしていいかわからない」というものがあります。
そこできょうは、「一度は浮気されたけれども、そのパートナーとやりなおしたい」と望む場合の対処法についてお話ししましょう。
別れたくないときは、我慢するしかないの?

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「同棲している彼がいるのですが、最近帰ってこない日が増えています。どうも親しい女性がいるらしいのですが、問いただすと“朝まで相談に乗っていただけ”などと答えます。
でも、お風呂上がりのいい香りを漂わせて朝帰りすることもあるし、朝まで話していたというわりには眠そうにも見えません。もっと聞こうとすると、“おまえを嫌いになったわけではない”などと言うので、私と別れるつもりではなさそうです。これ以上、追及して、“別れよう”と言われるのもいやだなと思うと、どうすればいいのかわかりません…」
また、似たようなパターンでは、結婚10年目ぐらいになる奥さまから、「主人が会社の部下の女性とできてしまった」といったご相談をいただくこともよくあります。
「問いただしたら、主人は開きなおって、こんなふうに宣言するんです。“きみと離婚する気はないんだ。でも、彼女と別れるつもりもない”って。うちはまだ子どもが小さいし、住宅ローンも残っています。離婚して、私がイチから働くというのも難しい…。いったいどうすればいいでしょうか」。
今回は男性側の浮気を例に出しましたが、女性のほうが浮気をし、ご主人や彼氏が「どうしたらいいか、わからない」とご相談にいらっしゃるケースもよくあります。
男女の立場が逆であれ、また、そのカップルが結婚しているとしても、していないとしても、このような状態のときに共通していえることがあります。
それはなにかというと、パートナーシップにおいて、“愛”と“犠牲”、あるいは“愛”と“我慢”を混同している人がとても多いということです。浮気されても、自分が犠牲になれば、あるいは我慢すれば、パートナーシップがなんとか保っていけるだろうと思ってしまうのですね。
しかしながら、カップルの片方が浮気をしているという関係は、そうそう長続きするものではありません。
奥さまとご主人の浮気相手の女性がなかよしになり、ご主人に関する情報交換までするようになるという話を聞くこともありますが、これは非常に特殊なケースです。
一般的な話をさせていただくと、浮気の発覚当初、浮気された側はどうしていいのかわからず、「ただ、我慢するしかない…」と考えることが多いようです。
しかし、その状態が長く続けば続くほど、当然のことながら、ストレスがたまります。そして、うっ積した怒りは攻撃性を呼び、いつかふたりの関係に取り返しのつかないほどの大きな亀裂を作ってしまうのです。