露木行政書士事務所・露木幸彦です。夫婦の悩み相談を行なって、今年で15年目。最近、感じるのはいままでになかった相談が増えているということです。
幼子を抱える夫婦のどちらかが不倫に走るのは、実は「よくあるケース」です。私は開業から16年間夫婦の悩み相談を行っていますが、相談者の男女比は前後半で逆転した印象です。
最初の8年間は、夫の不倫に悩む妻ばかり。一例を挙げると、子育てに忙しい妻がかまってくれず、寂しいからほかの女性に手を出したという内容です。しかし、最近の8年間は妻の不倫に悩む夫が増えました。
たとえば、「独身のときみたいに恋愛したい」そんな奔放な妻に振り回される夫という構図です。ではどんな妻が不倫をしてしまうのでしょうか?
きょうは、「夫がイクメンすぎて外で遊ぶだけの余裕がある妻」「頑固で演技が苦手な性分の妻」「相手のせいで自分のペースを乱されることを嫌う妻」「予定内なら冷静だけれど、予定外だと混乱する傾向がある妻」「妻は2つ以上のタスクを同時進行するのが苦手な妻」の5つのタイプの相談事例をもとに、それぞれの不倫に至るまでの経緯について詳しくお話ししましょう。
外で遊ぶだけの余裕がある妻

image by:Unsplash
「彼女に裏切られました」と怒るのは祥平さん(29歳)。
妻(32歳)はパワースポットをめぐるイベントで知り合った男と連絡先を交換し、ふたりきりで会うようになり、何度かホテルへ行く関係に発展したそう。
会社員の妻の休みは週末。一方、祥平さんはフリーランスのイラストレーター。主にウェブで活動しており、曜日を問わず、自宅にいる生活です。
そのため、6歳の長女の育児や家事を担当するのは平日は祥平さん、週末は妻。しかし、長女と一緒にいる時間が長いのは祥平さんのほう。
そのため、長女は祥平さんに懐いており、次第に妻は相手にされないことが増え、長女との間に距離を感じていました。
週末に遊びに行くのは、祥平さんと長女だけ。留守番を望んだのは妻ですが、不貞腐れたのか…妻は週末に休日出勤や出張の予定を入れたので、さらに家庭内で孤立。
寂しさを紛らわすために参加したのがサークルで、優しくしてくれた男に気を許したというのが不倫の経緯です。
頑固で演技が苦手な性分の妻

image by:Unsplash
「家内が結婚しているって知りながら、しつこく誘うなんて許せません!」と声を上げるのは龍之介さん(42歳)。
妻(41歳)は派遣社員として働いているのですが、2人で会おうと口説いてきたのは上司の男性(46歳)。社内の力関係を悪用し、カラダの関係を迫った男性にも責任はありますが、妻が断らなかったのは龍之介さんへの不満があるからでした。
この夫婦間の問題のひとつは、長女への教育についてでした。妻は長女の目の前なのに、自分の靴を脱ぎっぱなしで放置。
そして4歳で箸をうまく使えない長女に向かって「スプーンで食べて」と指示。「脱いだ靴は揃えたり、補助がついた箸を使ったりしてよ」と頼んでも、「保育園で教えてもらえば」と反論していました。
「基本的なことは親が教えるべきなんですが…」と嘆く龍之介さんとの間に溝が生まれたのですが、もし妻が世渡り上手なら不本意でも「はい、はい」と謝り、穏便に終わらせれば、お互いにストレスは最小限に減らせるでしょう。
しかし、融通がきかない妻はいちいち食って掛かるので、夫婦間の衝突によりストレスは最大化。いつもイライラしている妻にはストレスのはけ口が必要になり、渡りに船という感じで上司の男性が現れたのです。