凄まじい熱気につつまれるクリスマスのクラブ
お酒も入り、2軒目へ行こうとするも、1軒目と同様にバーやバルなどの小洒落たお店はどこも満席。すると、友人がSNSを見ながら呟きました。
「ねえ、ここのクラブ行かない?」
そう言って見せてきたスマホの画面に写されていたのは、“クリスマスイベント!サンタコスプレ着用でドリンクサービス!”このように書かれたクラブのHPのイベント画像でした。
クラブ内でサンタのコスプレをして入場すると、ドリンクがサービスされるらしいのです。
このまま宅飲みか、それともクラブか。人肌恋しくなっていた私たちに迷う余地はなく、クラブを選択しました。
途中、ディスカウントショップでサンタのコスプレを購入し、近くのトイレでサンタコスプレに着替え、クラブへ。クラブ内は多くの人でにぎわっていて、その熱気で室温が高かった記憶があります。
「きょうは朝まで踊ろう」友人はそう呟き、私の手を引いてクラブのフロアの中央で踊り始めました。
真夜中に4人で愛のホテルへ
時刻は午前2時。クラブの盛り上がりはピークを迎えていました。
フロア内も人がかなり密集しており、踊ったり移動をするたびに隣同士でぶつかってしまうほどでした。
「ちょっと暑すぎる!休憩!」
友人が体力の限界を迎えたため、私たちはフロア外へ出て、小さなテーブルで休憩を挟むことに。すると、私たちの近くに2人組の男性が近づいてきました。
「2人?」
いわゆるナンパというやつでした。友人は、完全に彼らをロックオン。
「はい!2人とも彼氏いません!」
その返事を合図に、私たちは軽い談笑をし、4人でクラブを後にしました。
友人の「きょうは朝まで踊ろう」という決意は、欲望剥き出しのトナカイがソリに積んで持っていってしまったようです。私たち4人は、真夜中に愛のホテルへと向かいました。