夫との“レス”は、妻にとって欲求不満が溜まるだけでなく愛情をなくされたような寂しさがあります。
正面から話し合えたらいいけれど、その機会を夫に避けられたら、妻としてどうするのが正解なのでしょうか?
“レス”と向き合おうとしない夫に愛想を尽かし、独身男性との不倫に走ったある女性は、不倫を経験して改めて大切なことに気づきました。
一度は不倫を選んだ女性がなぜもとの家庭に戻ったのか…。今回は、彼女の体験談をお話しします。
私はシたいのに…

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38歳のA子さんは、夫とふたりの子どもがいる既婚者。2歳年上の夫とは恋愛結婚で、10年前に入籍してから「子どもが産まれてもずっとラブラブのつもりだった」と話します。
長男を妊娠したときは産休と育休を使い仕事を続けていたA子さんでしたが、2人目となる長女を妊娠したときに思い切って退職。子どもたちが保育園に入ってからはスーパーでパート勤務をしていました。
子煩悩で家庭を優先する夫に、元気に育つ子どもたち。短時間の勤務で体力的に無理のない範囲で仕事をしている自分に、A子さんは「まったく不満を持っていなかった」そうです。
子どもたちが小さいころは“ご無沙汰”だったけど、子どもたちが自分の部屋で眠るようになってからは夜の生活が戻り、それもA子さんの自信を取り戻していました。
「子どもが産まれても、そっちの欲は消えないじゃない?夫とも『したいね』って話していて、この人も同じなんだって思ったらすごくうれしかった」とA子さんは話しますが、そんな夫の様子が変わったのは1年前のこと。
それまで週に2回ほど抱き合っていたのが、「きょうは疲れたから」「あした忙しいからゆっくり寝たい」と夫がやんわりと避けるようになります。A子さんは夫の体調を優先して特に文句も言わずにいたそうです。
それが次の週、その次の週と続くうちに「夫が先に休むのが当たり前」になり、すでに夫が寝息をたてている寝室に入るたび、A子さんは寂しさを覚えたといいます。
「そんな状態が2カ月くらい続いて、“ああ、これがレスなんだ”って気がついたら、本当に悲しくなったの。私はしたい、でも夫はそう思っていない。私に対してそんな気がなくなったって考えたら、“これからどうしよう”って暗い気持ちになって…」
悩むA子さんに気づいていないのか、夫の様子はそれからも変わらず、いつしか抱き合う気配のまったくなくなったベッドで、A子さんは眠れない日々を過ごしました。