自覚的な「性欲」には個人差が大きい

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続いて、女性が出産適齢期を過ぎた後、更年期に訪れる「このままで終わりたくない」という心境からの、性生活の「再生」について迫ります。
出産を経て子育て中心の生活に切り替わると、ごく自然に夜の営みをしない生活となり、そこに疑問も不満も生まれない夫婦もいます。
そもそも自覚的な「性欲」の強さには、男女とも個人差が大きく、セクシャルな触れ合いを必要と感じる度合いは人によって違います。
その度合いに差があるとトラブルになりやすいのですが、必要性をあまり感じない者同士であれば、それはそれで「性的な相性がよい」とも言えるのです。
「それじゃあ男女というより、ただの同居人という感じになるのでは?」と思いきや、そうとは限りません。
○○が営みの代わりになり得る?

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たとえば、2人のお子さんに恵まれて以来、ずっとレスのまま50代を迎えたあるご夫婦の場合。
妻は子育てとPTAなど地域貢献の役割に全力投球、夫は仕事に全力投球、夜は疲れ切って、それぞれ寝落ちが当たり前。どちらからも行為を求めることはなくなりました。でも、だからと言って「距離のある淡々とした関係」というわけではありません。
このおふたりの場合、とにかく毎日「会話の時間」が多いことが特徴で、特に夫は妻に自分の話を聞いてもらい、理解してもらうことが「大きな喜びと癒し」になっていたのです。
実は、性の営みの重要な意義として、「性エネルギー、気の交流作用」があります。全身の皮膚を通して、女性から男性に「癒し効果をもたらす電子」が流れ、男性が「充電されたように元気になる」のです。
ただし、こうしたエネルギーの交流作用は、必ずしも性行為を通してしか起こらないわけではありません。
軽いキスやハグ、手をつなぐ、マッサージなどを通しても起こりますし、信頼関係が確立した者同士であれば、直接体には触れなくても、「心を開いて、親密な会話を楽しむ」だけでも「性エネルギーの交流効果」が働くのです。
つまりそう、このふたりの場合、「会話が営みの代わりになっていた」というわけです。
会話も「エネルギー交流」と捉えると、夜の営みの仲間なのです。普段の会話がお互いに「高揚感」や「快」をもたらすふたりは、性的な相性もよいと言えます。