Aさんの反省点は?
彼女の悪かったところ。そう言われたら、あなたはどこだと思いますか?
悪いとか、いいとか、そういう問題ではないかもしれません。ただ、この現状を「よくない」とするならば、どこかで別の道を進むことができたかもしれない。その分岐点はどこだったのか、ということです。
そう考えたら、僕は2つ思いました。
1つ目は、半年間も放っておいたこと。彼女は、夫を「釈迦の手のひらの孫悟空」のように扱えればいいかなと、そう思っていたらしいのです。
孫悟空は、手のひらであばれます。それを放っておいたために、手のひらから「ぼてっ」と落ちてしまったのが、いまのような気がするのです。
たとえばです。「浮気してる?」と思ったときに、「浮気したらイヤよ」と釘を刺すだけでも、違っていたかもしれないのです。
また彼女は、上記のお話には出てきませんでしたが、こんな持論を持っていたのです。
「浮気は時間が経つとハマる。または、浮気でなくなると思う」。だったらなおさら、放っておいてはいけなかったのです。
これ、僕が「だって、Aさんは浮気は時間が経つとハマるって、言ってたじゃないですか?」と言って、はじめて彼女は自分の行動が矛盾していたことに気づかれていました。
実際、今回のお話は…ハマっていっているように思います。やはり、何かしら手を打つべきだったことは、間違いないと思いました。
そして2つ目。先程「よくも悪くも」と付け加えて、自分の感情をこれだけコントロールできるのはすごいと思う、という話をしました。
彼女がもう少し。本当にもう少しだけ「感情派」だったなら、もっと早く僕に話をして、その結果、風邪のときにホテルに行ったという事件はおきなかった「かも」しれないのです。Aさんは、「この事件で、何かが変わってしまいました」と仰っていました。
耐えられない試練はない
僕が最後にひとつお話したのは、「したくないことは、しないほうがいいと思うよ」ということでした。
「友達がこう言うから。親がこう言うから。マーチンがこう言ったから、やりたくないけどやってみないといけないのかな?」という考えでは行動しないほうがいいだろうということです。
すると、彼女はこう言われました。
「そうですね、そう思います。神様って、その人に耐えられない試練は与えないらしいんです。だから、今回のことも私、絶対乗り越えられるはずなんです。それに、私がどんな答えを出しても、どの答えでも正解に結び付けられるはずなんですよ。でも…なんででしょうね。まだ、私たち結婚して1年なんですよ…」