日本最大のゲイタウンとしても知られ、さまざまなジェンダーやセクシュアリティの人がいる新宿二丁目。
その多様さから「個々が認められる自由な街」という印象が強い人もいるかもしれませんが、残念ながらごく一部には、他人のセクシュアリティを利用した悪質な人もいます。
「本気で好きになった女性には、ひとつ隠し事がありました」
二丁目でのトラブルに遭った神田るい(28歳・仮名)さん。バイセクシュアルであることを理由に、ある女性から陰湿に近づかれたと言います。
彼女と別れ、出会いを求め二丁目へ…

image by:Shutterstock
神田さんは、当時3年間付き合っていた彼女にフラれたばかり。理由は、好きな人ができたから。なんとなく付き合っていた彼女の行動で、浮気されていたことを察していたようですが、怖くて聞くことができなかったといいます。
「別れたときはショックでご飯も食べられませんでした。徐々に悲しみから苛立ちへと変わっていき、次こそは純粋な恋愛をしようと思っていました」
そして出会いを求め、夜な夜な二丁目へと足を運びます。
「数年ぶりに独り身となり、二丁目で友人と話して寂しさを埋めたり、あわよくばいい出会いもできたらいいなという気持ちでいました。カラダの関係や危ない恋愛にはもう懲り懲りで、ただ純粋な恋愛を求めていました」
トラウマとなった過去を二度と経験したくないといった一心で、今後の恋愛に期待していた様子の神田さん。しかし、思い通りに事は進みませんでした。
ある女性との出会い

image by:Shutterstock
ある日、行きつけのバーで一人で飲んでいると、隣に一人の女性が座りました。名前はIさん。
「彼女も一人で来ていたようで、軽く挨拶して顔を合わせると、あまりのきれいさに驚きました。一目惚れというものでしょうか。あの瞬間、いままでの悲しさや怒りがすべて吹き飛びましたね」
神田さんは、偶然出会った女性Iさんがドストライクな容姿をしていたことに驚き、この機会を逃すまいと話しかけます。
「Iさんも一人で来ていたので、お互い気軽にお話できました。初対面なのに過去の恋愛や仕事の悩みを聞いてくれ、すぐに打ち解けることができました。優しく話を聞いてくれたIさんの姿が、いまでも忘れられません。そして勇気を振り絞って連絡先を聞くと快く教えてくれて、次回も会いたいと向こうから言ってくれたのです」
神田さんは、一瞬で彼女にぞっこんになります。
デートに誘うことに…

image by:Unsplash
二丁目の夜が過ぎ去り、神田さんはあの日出会ったIさんに連絡することに。
「すぐに返事が来て、LINE上でのやりとりを続けていました。話していくうちに、すごく知的で優しいかたなのだと魅力に映り、もっともっと知りたいと思うようになりました」
そして、念願のデートが決まります。その日のために少しでもよく見せようと、美容や洋服に力を入れていました。
「美容院に行ったり、その日デートに着る服を買いに行ったりしてましたね。まだ一度しか出会ってないのに(笑)。けど、LINEでも会いたいとか好きと言ってくれたり、イチャイチャした内容のメッセージが送られてきてたんです。なので、勝手に少しは興味を示してくれているのだと思っていました」
恋は盲目。好きな人ができると頑張る気持ちもわかりますが、知り合ってまもない相手とのデート。リスクも考えるべきかもしれません。