気になる人や恋人とのベッドイン。甘い思い出を持つ人がいる一方、最悪な思い出となっているという人もいるようです。
前回は、シャワーを浴びて脱衣所を出たら彼氏とその友達がいて「3人でしよう」と提案された女性のお話をご紹介しました。
きょうは、また別の女性ふたりのエピソードをお話します。
勝手に撮影?それ犯罪ですから!

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Bさんが部屋の異変に気づいたのは、まさに行為の最中だった。何かにずっと見られている気がする…ゾクゾクと、得体のしれない寒気を感じていたそうだ。
Bさんは身体をパッと起こし、部屋を見渡す。
「ねぇ、なんか変な感じしない?」
最初はお化けなんじゃないかと思った。じっと見つめられているような気味の悪い雰囲気。みるみる寒くなる身体。恐怖以外の何物でもない。
「何もしないよ」
彼氏は突然固まるBさんをなだめ、再び身体をベッドに押し倒す。そうかな、と思いつつも行為に戻ったが、違和感は全く消えてくれない。
Bさんは違和感の原因を探るために寝室を見渡した。
そこで目についたのが、写真やオブジェを飾ってあるおしゃれな棚。そのなかに、いままで見たことのない黒い箱が置かれていた。
「ねえ、あの箱なに?」
「え?箱?何の話?」
棚を指さすが、彼氏はちっとも見てくれない。
「箱がどうしたの」
「いや、あの箱なんか…気になるっていうか」
ちょうど目の高さと同じ場所に置かれた箱は、じっとBさんの身体を見つめているようだった。
「集中してよ、箱くらい置いてあるでしょ。俺としたくないの?」
「そういうわけじゃないんだけど」
そのあとも箱が気になって仕方がないBさんは、ついにその正体を理解する。黒い箱の中心に穴が開いていて、視線はそこから感じていたのだ。
「待って、あれカメラだよね」
彼氏がゴムをつけているのを待っていたBさんは、立ち上がって棚に向かう。彼氏が止めようと立ち上がるより早く、Bさんは箱を開けた。
なかには「録画中」を示す赤いライトが点灯した小型ビデオカメラ。そのカメラが映していたのは、ベッドの上のBさんたちだ。
「何、これ」
思っていたよりも冷たい声が出る。彼氏の謝罪を待つ。しかし、
「いや、俺知らない」
まさか知らんぷりをされるとは思っていなくて、Bさんは絶句した。知らないはずがない。だってこのビデオカメラは、この間の旅行で彼氏が持っていたものと同じタイプだったから。
「最低。これ犯罪だよ?」
ビデオカメラのデータをすぐに消し、Bさんは服を着た。
「俺知らないって!友達が置いていったんだと思う!」
必死に言い訳をする彼氏を見ていると、さっきまで抱いていたはずの愛情がみるみる冷めていった。もう怒る気にもなれず、Bさんは彼氏とすぐに別れたそうだ。