こんにちは。男女が癒し合い、高め合い、元気になれる「真実の性」を伝え続けて18年。真実の性の語り部こと夏目祭子です。
私のメルマガ「真実の性の語り部・夏目祭子の『世界一わかりやすい“幸せな性”の授業』」では、夫婦のどちらかが“カラダのつながり”を望んでも、どちらか断わる理由について深掘りし、その解決策をお伝えしてきました。
レスに陥ってしまうご夫婦の事情は人それぞれながら、そこには「いくつかの共通点」が必ず含まれています。
その一つは、レスに陥るずっと前から、特に妻側の「行為に対する違和感」が表面化せずにわだかまっていたこと。そしてもう一つは、お互いに「性を話題にすることを避ける雰囲気がある」ということです。
「その件に触れない同士」の隠された違和感

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出産から8年間、夫と「ほぼレス」を継続中の40代主婦、Q子さんも、まさにそのパターンに当てはまるひとり。
もとをたどれば、すでに新婚当初から夫との行為に「違和感」がありました。それでも「これが夫婦の務めだから」「子どもも授かりたいし」という思いから、夫からの誘いがあれば、大体応じてはいました。
ところが、出産直後から夫からの誘いに対して生理的な嫌悪感がめばえ始め、断わることが続きました。この生理的な嫌悪感には、実は出産直後の女性のホルモン変化も手伝っていたのではと考えられます。
というのは、出産直後から湧いてくる母乳を作り出すホルモン・プロラクチンには「性欲を抑える作用」があるからです。
おそらくこれは、出産による肉体のダメージ回復のために体を休ませる必要があることや、一番助けが必要な時期の新生児のお世話に女性が専念できるようにするためなのでしょう。
その誰にでも表れる「性欲の強制的な低下」によって、いままで秘めていた違和感が「体が喜ばない、イヤなもの」として表面化してきたのではないでしょうか。
すると、もともと穏やかな性格である夫もまた、性的な話をハッキリ口にできない、本能的な話題を恥じる人だったため、特に不満をぶつけてくることもなく、やがて誘ってこなくなりました。
そのままお互いに「その件に触れない夫婦」となって、一見問題なく月日は過ぎていきました。いまの日本では、このような夫婦が比較的多いのかもしれません。
穏やかな夫の秘められた「激しい○○」

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そんな夫婦生活に転機が訪れたのは、夫が遠方への単身赴任が決まったこと。このときQ子さんは、寂しいというよりも本音を言えば母と娘だけの穏やかな日々が増えて「ホッとした」気持ちが強かったといいます。
ところが、しばらくして毎月1回帰宅してくる夫の様子に、「異様なもの」を感じ始めました。
それは、夫が夜の動画を観ながら熱心にしているらしい気配。もちろん自室にこもっているときに密かに行っているわけですが、壁を隔てて様子が伝わってくるので、Q子さんはショックを受けました。
しかも、毎月帰って来るたびに、その頻度が次第にエスカレートしていくように感じられます。
「きっと、私が夜の相手をしてあげてないからだ…!」と頭ではわかりつつも、だからといって、彼の相手を再びするのはイヤな自分がいる。
優しく誠実な夫をいまでも人間的には尊敬しつつも、うっすら聞こえて来る息遣いに生理的嫌悪感がますますふくらみ、「最近の夫の性欲は異常なのでは?」とその行為に恐怖感さえ覚え始めていました。
「これでは娘の教育にも悪影響があるのでは?」という危機感にも背中を押されたQ子さんは、ご相談にきたようでした。