結婚している人と肉体関係を持つ不倫は、自分が既婚で相手が独身者というケースも多いもの。
相手が独身の場合、既婚者側は家庭に踏み込まれたり離婚を迫られたりのリスクがありますが、関係をコントロールしやすいのも事実です。
独身者側も、いつでもやめられると思いながら相手にハマってしまい、沼から抜け出せなくなり都合のいいように扱われることも少なくありません。
それでも好きだから続けてきた不倫をどんな理由でやめようと思ったのか、別れた人に聞いてみました。
なぜか“下に見られる”自分がいて

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「会社の同僚と不倫していました。業務を通じて仲良くなり、彼女は既婚者と知っていたけれど好きになりました。
ひとり暮らしでいろいろと大変な僕を気遣ってくれて、普段からLINEで体調を心配したり、コンビニのお惣菜を差し入れしたり、いい人でした。
体の関係を持ったのは部署の飲み会があったときで、お互いに酔っていたせいもあるけど、もっと深いつながりを持ちたいと思っていたのは事実です。
不倫関係になってからは手作りのお弁当を持ってきてくれて、平日は会社でこっそり愛情を確認しあうのがスリルでしたね。
彼女の家庭は子どもがいないので、夫が急な残業や出張のときなど家に呼ばれて情事を楽しんでいました。
不倫をやめようと思ったのは、きっかけはわからないけれど彼女から下に見られていると気がついたから。
最初は『あなたも大変でしょう』と声をかけてくれていたのが、いつしか『私はお金に困っていないから』『私のほうが生活は楽だから』と、“結婚しているから私は余裕”とわかる言葉が多くなり、モヤモヤを感じるようになりました。
いつも割り勘だったホテル代を『夫のボーナスが入ったから、きょうは私が全部払うね』と彼女が言い出したとき、『悪いけど、そこまで気をつかってもらう理由はないから』と断って半分出し、彼女はショックを受けていたと思うけど『これ以上馬鹿にされたくない』とはっきり思いましたね。
いくら不倫でも、相手の夫のお金でホテル代を何とかするなんて…僕にもプライドがあるので無理でした。
それから彼女とのつながりが何となく嫌になり、LINEは既読スルーして会社でも当たり障りなく接していたら、『もう会わないよね?』と確認のメッセージがきたので『うん』とだけ返して終わりました。
なんで不倫なんかしたのか、こんな思いをするなんて想像もしなかったけど、いまも彼女と関係を持ったことは本当に後悔しています」(男性/32歳/営業)
既婚者と独身者に上下はなく、不倫であっても既婚の側が上から目線になっていいなんてことはありません。
相手が独身だからと気をつかうことと、自分の「立場」を持ち込んで優位をアピールすることは違いますよね。
そんなつもりはなくても、特に男性にとってこんな気遣いは決してうれしいものではなく、プライドを傷つけられてまで続ける関係ではない、と気がついたのは幸運かもしれません。
不倫はそもそも窮屈で不自由なつながりです。自分のためにならない関係は、二度と繰り返さないのが賢明といえます。