こんにちは。男女が癒し合い、高め合い、元気になれる「真実の性」を伝え続けて18年。真実の性の語り部こと夏目祭子です。
私のメルマガ「真実の性の語り部・夏目祭子の『世界一わかりやすい“幸せな性”の授業』」では、夫婦のどちらかが“カラダのつながり”を望んでも、どちらか断わる理由について深掘りし、その解決策をお伝えしてきました。
これまで、出産後に性生活を何となく避けるようになってしまう原因となる「女性側の事情」と「男性側の事情」、さらにふたりが共有する「物理的な要因」について詳しく解き明かしてきました。
- 関連記事
- 抱かれたい妻と、愛してても抱けない夫。出産で動揺した男性心理3パターン
- “疲れてる”は建前。妻が「夫婦の営み」を拒み続ける、夫が知らない怖いホンネ
- ムラムラしない夫の裏事情。なぜ彼は「愛する妻」を抱けなくなったのか?
- ラブラブだけど、ヤるのは嫌。妻が「夫婦の営み」を避ける4つの理由
今回は、「行為中の痛みの原因と解消法」についてお話しします。
女性の8割が痛みを経験していた?

image by:Unsplash
行為中に感じる痛みをやわらげる潤滑ゼリーやデリケートゾーンケア用品を販売する「うるおいヘルスケア」代表・小林ひろみさんの調べによると、「女性の約8割が行為中に痛みを感じた経験がある」そうです。
なかには、「毎回必ず痛い」という女性も珍しくありません。小林さん自身も、初体験から20年近くも痛みに苦しみ続けた当事者とのこと。
「脳天を突き抜けるような痛み。『痛くない』とウソをついても思わず涙がこぼれてしまう」「15分耐えればいいと思っていた」と言うから胸が痛みます。(参考:朝日新聞デジタル)
実は、私のクライアントさんのなかにも、「20歳の初体験から50歳のいままで痛くなかったことが一度もない」という既婚女性がいました。
なのに、その事実をお相手に、長年夜の生活を共にしてきた夫にさえも伝えたことは一度もなく、「そういうものなんだ」と思って、ジッと我慢していたのだというから、その「忍耐強さ」には頭が下がります…!
ちなみに、私は初体験のときから相手の男性に「ちょっと待って!」と動きを止めてもらい、痛くなくなるまで待ってもらいました。それほど、痛みや不快感を見過ごせなかったのです。
「デフォルトが痛いもの」と心得よう

image by:Unsplash
営みが気持ちよくない、むしろ痛いときがよくあるという女性は、自分のことを「不感症なんじゃないか」「感じにくい体質なんだ」と思い込んで、性に対して苦手意識を抱え込み、恋愛全般にも消極的になる場合が少なくありません。
けれどその判断は、ほとんどの場合「誤解」のはずです。
「約8割が経験している」という数字でも証明された通り、行為の際に感じる痛みというのは体質によって起こる「特別なケース」などではなく、「誰にでも起こり得る」、むしろ当たり前のことなのだと言えるのです。
なぜ「当たり前」なのかというと、そもそも「デフォルトが痛いもの」だからです。
というのは、そもそも子宮や膣の筋肉は、赤ちゃんがそのなかで大きく育ち、出産のときに通り抜けていくことが可能なように、何倍にもふくらむための伸びしろ込みで、分厚く丈夫な筋肉でできています。
それが普段は固くキュッと引き締まった状態でいるわけです。膣の入口も、出産のときには直径10cmもの赤ちゃんの頭が通り抜け可能なほど大きく広がるのに、普段は巾着袋の紐を締めた状態になっています。
だから、そのデフォルトの状態のときにしようとしても、無理にこじ開けることになり、皮膚や筋肉が引きつれたように痛むのです。
痛みが消える「2つの原因」とは?

image by:Unsplash
そんなデフォルトの状態では、開かれたり突かれたりする刺激に痛みを感じやすくても、「そのための準備がととのう」ことで、痛むことなく快感を味わえるようになるのです。
「準備がととのう」ための要素は2つあります。
筋肉がゆるんでやわらかくなること
つまり、膣口の筋肉がゆるんでやわらかくなること。これには、自律神経が「リラックスモード」になることが欠かせません。
だから、たとえば何か不安や心配事を抱えていたりして、パートナーとの営みが始まっても心の緊張が抜けない状態のときには「きつい」と感じやすく、そのまま黙っていると痛みにつながるわけです。
粘膜がうるおうこと
女性のうるおいが潤滑剤になることで、「摩擦がヒリヒリして痛い」という事態が回避されているのです。
痛みを感じやすく、婦人科などで相談される痛みの原因の多くが、この「うるおい不足」だとも言われています。