不倫相手は同じ会社で働く人。社内不倫は人との距離が縮まりやすいことで生まれますが、始まるときより大変なのが「終わった後」です。
どんな終わりであれ、過去に肉体関係を持った相手が近いところにいるのは落ち着かないもの。
さらに相手がこちらへの執着を捨てていなかった場合、別れた後のほうが苦労するなんてこともあります。
人にはうかつに相談できない社内不倫、思わぬトラブルに見舞われた女性は、どうやって事態を収めたのでしょうか。
相手が既婚になってから結んだ肉体関係

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「長い付き合いのある同僚と、不倫関係にありました。
部署は違うけれどお互い仕事熱心なので話すことが多く、彼が結婚するまではふたりで飲みに行くことも多かったですね。
特に大きな恋愛感情を抱いていたわけではなく、彼が遠距離恋愛だった彼女に結婚を迫られて入籍したときは、素直に『おめでとう』と言いました。
それからは距離ができて、いつの間にかLINEでのやり取りも減ったけど廊下で会えば楽しく話せるのは変わらずで。
関係が変わったのは後輩が彼のいる部署へ異動になったときで、社内でも新しいプロジェクトに携わるので私も勉強のために足を向けるようになりました。
昔と変わらず仕事が好きな彼はプロジェクトもしっかり進めていて、『相変わらずだね』と声をかけると『君もだろう』と笑いあえることがうれしかったです。
結婚生活について尋ねてみたら、『妻の実家から子どもを作れと急かされて大変』とため息をついていたのを覚えています。
彼は35歳、入籍して2年経っており、子どもを望まれる状態も理解できるけれど『正直、まだまだ仕事に専念したいのだよね』と話す彼の気持ちもよくわかりました。
そんな彼を励ましているうちに飲みに行く話が出て、数年ぶりにふたりきりで会うようになりました。
仕事について話したり家庭の愚痴を聞いたり、『結婚は無理かもなあ』と私が言うと『諦めるなよ、もったいない』と笑い飛ばしてくれる彼の姿に、いまさらのように『この人が独身だったなら』と浮かんだのを覚えています。
そんな油断が伝わったかもしれず、ふたりで会い続けるうちに彼が『君みたいに仕事ができる女性だったら、結婚しても家庭とのバランスが取りやすいかもな』『仕事に理解のない女性より、一緒に支えあっていける君のほうが安らぐ』など言い出して、何となくまずいなとは思ったのですが彼を仲間と信頼していた昔の甘えが顔を出し、どんどん雰囲気が濃くなっていくのを止められませんでした。
ホテルに行ったのは、お互いに酔ったフリをして、これ以上虚しい会話を続けることが限界だったからだと思います。
お互いに独身だったころもこんなチャンスはあったのに、あのときはスルーして彼が結婚してから寝ることになるなんて、自分でも驚きでした」(32歳/女性)
いわゆるキャリアウーマンであるこちらの女性は、ふたりとも独身だった頃は「恋愛より仕事に集中していたかった」と、彼と親密な関係になるのは避けていたそうです。
仲のいい仲間と思っていた彼が結婚して距離ができても、居心地の悪さはなく一線を引いたお付き合いができていたそうです。
何がふたりを変えたのか、女性は「仕事より家庭を優先しろと迫る妻の登場」が大きかったと考えていて、そのストレスから「自分と同じと信頼できる私に手を伸ばしたのかも」と話していました。
そして自分自身もまた、別の女性のものになった彼に初めて未練を感じたことが、肉体関係を持つ流れを止められなかったのかもしれません。