私だけおせちがないんですけど…。姑の嫁いびりに子どもから痛快な一言
Bさん(33)は、結婚当初からねちねちとした姑の嫁いびりに悩まされていました。あろうことか夫は「気にしすぎだよ」の一言でまともに取り合ってくれません。
帰省の際には飛行機に乗る必要があるため、年に2度ほどしか帰省しないのが不幸中の幸いでしょうか。それでもBさんは帰省のたびに胃が痛くなるような思いをしていました。
「義実家に帰省して、座ってご飯を食べたことは一度もありません。食事を出し、お酒を注ぎ、洗い物をしながら夜の食事の支度をします。お酒が足りなくなれば急いで買いに出なければいけません。
男の前で嫁は座ってはいけない、これが義実家でのルール。夫は『食べないの?』と声をかけてきますが、座れば姑に嫌味をぐちぐち言われるだけです」
一人っ子だというBさんの夫。兄弟がいれば嫁同士で支えあうことができたのかもしれませんねと話すBさんですが、頼る人は誰もいません。
「ようやくひと段落着いても食事はひとつも残っていません。1年目は驚きました。お腹が空いても何もないので、泣きながらコンビニに行き、車のなかでこっそりおにぎりを食べました。2年目からはあらかじめおにぎりをバッグに忍ばせていくようにしています。
そんなBさんに救いの手を差し伸べてくれたのは、なんと夫でも義父でもなく、5歳になる娘でした。
「お正月のおせちが私のぶんだけ取り分けられないのは毎度のことでした。その年も私のぶんだけ用意されていませんでしたよ。まぁ、娘のぶんを用意していてくれたのでいいかなと…」
そしていつものようにキッチンに立ち、ようやくひと段落着いて、こっそりおにぎりを食べようとしたときでした。
「娘が突然、『ばぁば、なんでママのおせちはないの?』と言ったんです。姑は『えー?』とはぐらかそうとしていたのですが、娘は次に夫に『ママは何を食べるの?』と聞いたんです」
するとBさんの夫は、Bさんに「おせち食べるんだよね?」と聞いてきたんだそう。
「夫は私のおせちがないのを知りませんでした。だから私が『私は大丈夫』と言うと不思議そうな顔をしていたんです。それで終わりかと思っていたら娘がさらに『ママいつもばぁばの家ではおにぎり食べてる』って言ったんですよね」
なんと1年に2度しか帰省しないのに、娘はBさんがこっそりおにぎりを食べているのを記憶していたんだそうです。
それでようやく夫と義父は姑がおせちを取り分けていないことを知りました。
「いまさら知られてもって感じですし、それならキッチンに立ってるときから声かけてくれよと思いましたけど…。それでも娘の一言で、次の年からはこっそりおにぎりを食べなくても済むようになりましたね」
嫁いびりが完全に終わったわけではないものの、少し心が軽くなったと話すBさんでした。