こんにちは。男女が癒し合い、高め合い、元気になれる「真実の性」を伝え続けて18年。真実の性の語り部こと夏目祭子です。
私のメルマガ「真実の性の語り部・夏目祭子の『世界一わかりやすい“幸せな性”の授業』」では、夫婦のどちらかが“カラダのつながり”を望んでも、どちらか断わる理由について深掘りし、その解決策をお伝えしてきました。
きょうは、「本当はイヤなのに、パートナーに気づいてもらえなくて悲しかった」というご相談に回答しました。
「イヤよイヤよは、本当にイヤ」

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たとえすでにカラダの関係にある恋人や夫婦間であっても、性的同意は「毎回必要」ということ。一度許したから、あとは「何でもアリ」というわけではありません。
実際に、私がカウンセリングで過去の体験についてお聞きしているときに「本当はイヤなのに、気づいてもらえなくて悲しかった」という言葉をお聞きすることがあります。
これはつまり、パートナーに「いましたくない」ということを言葉や態度で伝えているつもりでも、相手には伝わらずに押し通されてしまったということなんです。
「イヤがっていることが、パートナーに伝わらない」というのは無視できない問題です。
その背後には、これまで世の中で当たり前に映画やドラマで描かれてきた行為の場面が、「女性の同意のないまま進行すること」が多かったことが影響していると思います。
昔から「イヤよイヤよも好きのうち」という言葉が、「男女の駆け引きの機微」の一つのように語られてきましたよね。
女性がちょっとイヤがる素振りをしても、男性から情熱的に抱きしめられているうちにやがて身を任せていくもの、というイメージです。
たしかに、女性側が「ちょっと気分が乗らない」程度の消極的な気持ちだったのが、男性の熱心な態度に「ほだされる」という場合はあるでしょう。
けれども、イヤなのをわかってもらえなかったのが「悲しかった」という女性の発言は、「イヤよイヤよは、本当にイヤ」なんだと意識を上書きする必要があることを物語っています。
「かわいそうだからしてあげる」女性

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実は、気乗りしない行為に応じることが「よくある」「時々ある」男性は15%、女性にいたっては45%、つまり半数近くが当てはまるという驚くべき実態についてご紹介しました(日本性科学会セクシュアリティ研究会調べ)。
「気乗りしないけど応じる」という選択は、パートナー間ではよくあること。だから、「不同意性交」という言葉にはグレーゾーンがつきまとっています。
女性の場合、相手の求めに応じてあげる理由で最も多いのが「断るのはかわいそうだから」。
我慢させるのは「かわいそうなこと」と同情してしまい、お付き合いする女性が多いことがわかります。
これは、そもそも行為の方法が男女が共に楽しむというよりも、女性が受け身の立場だったことの表れではないでしょうか。
「キゲンが悪くなるから、してあげる」男性

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それに対して、女性が積極的に望んでも、男性が気が進まないケースもあります。
男性が応じてあげる理由は、女性と違って「かわいそうだから」とはなりません。それより多いのは、「キゲンが悪くなるから」なんですね…!
これは、夫が望んで妻が断わる逆のケースでもよくある代表的な理由のひとつです。
たしかに、カラダを重ねると欲求不満が解消されて、機嫌がよくなるというメリットがあります。そのため、望んで断られた側は不機嫌になったり、怒りっぽくなったりする。
そうなることがわかっているから、不愉快な事態を避けるために仕方なく応じるという方がいるわけです。これでは健全な力関係とは言えませんね。
実際にこういうことが繰り返された末に、レスや離婚へ至ったご夫婦は少なくありません。