パートナーのご実家への挨拶といえば、誰しもが緊張しそうな重大イベント。そんな重大イベントの舞台が、異国の地ヨーロッパだったら…。
Webメディア「by them」は、20代〜40代の「パートナーのご実家訪問経験者」30名から「お相手のご実家で起きた衝撃エピソード」をお伺いしました。
今回はそのなかでも特に印象的だった、30代女性のアヤさん(仮名)のエピソードをピックアップ。
オンラインで知り合ったフランス人の彼と恋に落ちたアヤさん。海を越えた遠距離恋愛から、晴れて彼の国へ渡航し同棲生活へ突入しました。
しかし、彼女に訪れたのは彼のご実家にまつわる厳しい現実問題で…。アヤさんには経験者だからこその国際恋愛のリアルな事情まで、赤裸々に語っていただきました。
彼のご両親はあたたかく歓迎してくれたけど…

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回答者プロフィール(すべて実家訪問時)
- 年齢/職業/性別:タカハシ アヤさん(仮名)36歳/フリーランス/女性
- お相手の年齢/職業/性別:32歳/会社員/男性
- お住まい:フランス
- 滞在方法:彼のご実家に宿泊しました
お相手とはどのような縁でお付き合いをすることになりましたか
私が日本に住んでいたときに、オンラインの語学同好会で知り合いました。
彼とは言語の違いはありつつもすぐに意気投合。ほぼ毎日オンラインで会話をする仲に発展しました。
それから年に数回お互いの国に行き来しながら、遠距離の国際恋愛を続け…。彼から自分の国に来ないかと申し出を受け、正式に交際・同棲することになりました。
彼のご実家を訪問したのはなぜでしょうか
ゆくゆく結婚を考えており、今後のことを含めて報告も兼ねての挨拶をするためです。
同棲をするにあたり、ご実家が近い場所に住もうと思っていました。そのため、私が異国の地で頼れる場所を作るためにも、渡航してすぐにご実家に挨拶することになりました。
ご両親とお会いしたのは、このときがはじめてです。
彼のご実家での滞在方法は、日帰りと宿泊どちらでしょうか
彼のご実家に宿泊しました。そのまま、数週間滞在しています。
渡航直後は、まだ同棲するアパートが決まっていない状態。彼のご実家はその地域でも比較的大きな一軒家で、ゲストルームもあったため「うちを拠点にしなさい」と彼のご両親が申し出てくれたのです。
そのおかげでスムーズに物件探しをできたため、非常にありがたかったですね。
彼のご両親は、滞在中もまるで家族のように接してくれて…。また、頻繁に彼の祖母や親戚なども訪ねてきたため、いろいろな人と挨拶を交わしたり、知り合いになることができました。
結果的に文化の違いや言葉の壁を和らげることができ、とてもよい時間を過ごせたと思います。
彼のご実家であったエピソードとその状況をできるだけ詳しく教えてください
ご実家にはじめて伺ったとき、彼のご両親は盛大にパーティを開いてくれ、とても嬉しかったのを覚えています。
彼の国の郷土料理をご馳走になりながら、食事の際のマナーも丁寧に教えてくれて「いいご家族でよかったな」と安心しました。
滞在期間は彼のご両親が必要としているお手伝いをすることによって、お互いを理解することができたと思います。
しかし、寛容的な彼のご両親とは裏腹に、親戚のなかにはアジア人などほかの国の人に対して嫌悪感をあらわにする人もいて…。顔を合わせると英語で侮蔑的な言葉を投げられたり、意地悪をされたりもしました。
彼にもなにげなく伝えていたものの、彼は私が新たに加わったことで家族の雰囲気を壊さないよう必死な様子。
最初は異国の地での生活に胸を膨らませていましたが、数週間経つと現実を突きつけられ、私もゲンナリしてしまいました。
その後、どうなりましたか?
彼とは破局しました。同棲後、金銭的な問題や家族間の問題を知ってしまい、彼との距離も離れていって…。
当時私は仕事と彼の国に慣れるのに必死でした。しかし、彼のお国柄か彼の親族とのパーティが多く、その度に浴びせられる彼の親戚からの意地悪に耐えきれなかったのも要因でした。
だんだんと仕事と生活のはざまで心が疲れて、私は病気になってしまって…。無職になり、円満に同棲をしていた彼との関係も次第に悪化しはじめました。
渡航して3年が過ぎ、コロナ禍も直撃。転職もままならず限界がきてしまい、関係を終わらせて日本に帰国しました。
同じようにこれからパートナーのご実家を訪問する方にアドバイスはありますか?
国際結婚を考えているなら、お互いの国の文化や言葉の壁の理解はとても大切です。
私ははじめはうまくいきましたが、なかには異国からの恋人となると白い目を向ける人もいて、徐々にほころびが生じました。
関係性をよいものにするための地固めは、彼のご両親だけでなく親戚や友人に対してもとても大切です。
国際結婚をするなら、愛だけで考えるのではなく、生活習慣の理解など現実的な部分も見据えたほうがいいと思います。
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