みなさんは、お子さんから「人生の意味って何?」「生きることに意味があるの?」と問われたとき、何と回答しますか?
たぶん回答に窮する方が多いのではないでしょうか。今回の「哲ガクル・カフェ」は、このような問いに対してどう答えるのか、この点について考えてみたいと思います。
人生の意味を問うのは正しいことなのか
私にとって「人生の意味」とは何でしょう。みなさんにとって「人生の意味」とは何ですか。そもそも人生に意味はあるのでしょうか。
昔、誰かがいいました。「人はどうせ死ぬ。そんな人生に意味はない」と。
このような主張を真正面から投げかけられると、「そういえばそうだよなぁ」なんて思ったりしてしまいます。
しかしそれでも、やっぱり人生には意味があるように思えます。もどかしいのは、それを説得力あるように説明できない点ではないでしょうか。
人生の意味について考える
私は大学進学で哲学科を選びました。しかし、意気揚々と進学はしたものの、一回生の前期で見事落ちこぼれ。
その後は「いかに学校での滞在時間を短くして単位を取るか」ということばかり考えていました。
それはともかく、私が哲学科を選択したのは「どうして、ボクは、生きてるんだろう?」という、小さいころから抱いていた疑問に対する答えが、ひょっとすると見つかるのではないかという、淡い期待を抱いたからです。
しかし大学では、そもそもその問いに答えることに挫折し、社会人になってからは忙しさにかまかけて、そんな問いも忘れていました。
いや、忘れようとしていたのかもしれません。
そして、とっても恥ずかしいことなのですが、この問いについて再び考えるようになったのが、50代になってから。つまりごく最近のことです。
そのきっかけになったのは心理療法ロゴセラピーを開発したヴィクトール・フランクルの著作を読んでのことです。