カウンセリングでは、よく「生きづらさ」についてご相談を受けます。「生きづらさ」とひと言でいっても、「コミュニケーションがうまくとれない」「ネガティブ思考から抜け出せない」「感情をコントロールできない」「人に頼れない、甘えられない」「自信喪失」「対人恐怖」など、さまざまな生きづらさがあるでしょう。
しかし生きづらさを感じている人には、ある1つの共通点があるのです。
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「ぜんぶ、自分のせいだ」
1つの共通点。それは、いつも自分を責めていること。「私が生きづらいのは、自分が悪いせいだ」と思い込んでいる人が多いのです。
コミュニケーションが上手くとれないのも、上司にいつもつらく当たられるのも、夫婦関係がうまくいかないのも、恋愛に依存してしまうのも、すべて私の性格のせいだ、自分の存在に問題があるんだ…。
そんなふうに自分を責めていたら、生きていて苦しいのは当たり前ですし、「自分らしさ」など発揮できるはずはありません。
さまざまな生きづらさ
あなたも1度は「生きづらさ」を感じたことがあるのではないでしょうか?私は「問題解決型カウンセラー」として10年以上、多くの方々のさまざまな悩みを聞き、その解決を手助けしてきました。
悩みは人それぞれですが、そのなかで代表的なものを並べると、以下のようになります。
- ネガティブ思考
- 対人恐怖
- 感情が不安定
- 自分をさらけ出せない
- 人に頼れない
- 甘えるのが苦手
- 3人以上になると意見が言えない
- パートナーからの暴言やDV
- 夫婦関係が悪い
- 仕事が続かない
- 挫折体験
- 子どもへの過干渉
- 人前だと手足が震える
- 依存症
- 子どもの不登校
- 人間不信
- 自信喪失
- 何をしても満たされない
- 白黒思考(考え方が極端)
- 完璧主義
- 過去のトラウマがフラッシュバックする
- 人との距離感がわからない
悩みはさまざまですが、これらはすべて「生きづらさ」につながっています。普段は気づかないかもしれませんが、仕事や学校を休んだり、挫折感を味わったり、うまくいかないことがあると、ふと生きづらさを感じてしまうものです。
今回のコロナ問題のような想定外の事態が起きると、なおさら「生きづらさ」と向き合わなければならないかもしれませんね。
幼少から30代まで続いた「生きづらさ」
同時に、多くの人がここで大きな問題にぶつかります。それは、自分が「生きづらさ」を感じる原因がわからないということです。私の話をさせていただきますね。
かつての私は、30代まで原因不明の生きづらさに苦しめられていました。カウンセラーになるまで、その生きづらさの正体はわかりませんでした。
「そ、そ、そ、それは…」「う、う、う、うるさい…」緊張すると言葉がうまく出ず、幼少のころから吃音がありました。友人にバカにされ、とても傷ついた時期もありましたが、笑ってごまかすようにしていました。
集団行動も苦手でした。クラスのなかにいても「ひとりぼっち」という感覚が常にあり、突然襲ってくる不安や恐怖に苦しめられていました。胸のあたりがモヤモヤするような、「うわー」と発狂したくなるような何ともいえないイヤな感覚です。
劣等感もとても強かったですね。友人がいなかったわけではありませんでした。しかし自分より友人が多い人をみると、妬ましくなり、自分がみじめになり、虚しくなる感覚も強くありました。