仕事、人間関係などなど…生きづらさを抱えているあなたに、今回はこの言葉をお届けします。「シンプルにすることはできますか?」
「シンプルにすることはできますか?」
「この車、ブレーキを踏まなくていいんですよ」といわれたのは、車の運転を教えてもらったときのこと。数カ月前のことですが、ご縁があって発売されたばかりの車を運転させてもらえることになりました。車とか家電製品とか、いままでにない機能を備えたものに触れるのってワクワクしますよね。
「せっかく乗ることができるんだから」ということで、こちらはいじり倒す気マンマンです(笑)。
どんな最新機能があるのだろうか?聞いて驚いたもののひとつに、「アクセルペダルでブレーキもかけられる」という機能がありました。とてもシンプルな仕組みで、アクセルを踏めば加速して、アクセルから足を離せばブレーキがかかるとのこと。
一応ブレーキペダルもあって、慣れないうちはそれも使っていたのですが、慣れてくると、ブレーキペダルを使わずともアクセルひとつで停止までできるようになりました。素直に「すげー時代が来たな…」と思ったのです。
時代は、よりシンプルに
私が高校生のころ、自動車免許を取ったウン十年前はMT(マニュアル)車をまだよく見かけました。実家もMT車で、足元にはアクセルとブレーキ、そしてクラッチの3つのペダルがありました。
免許を取りたてのころ、「なんでうちはの車はオートマじゃないんだ!」と親に文句をいったこともあるぐらい、操作が面倒だったのを憶えています。
それがいまでは、シンプルにアクセルペダルひとつで運転できる時代がやってきました。操作するペダルが3分の1に減ったわけです。
また、子どものころには、鉄人28号というロボットアニメがありました。
主人公の正太郎くんが、巨大ロボである鉄人28号をたった2本のシンプルなレバーで動かしていて、「いくらなんでも、レバー2本でロボを動かすのは無理があるんじゃないか…」と思っていました。
しかし、少年がマニュアルを読んで「こいつ動くぞ!」とすぐに動かせてしまうガンダムしかり、引き金ひとつでズキューン!と波動砲をぶっぱなす宇宙戦艦ヤマトしかり、未来は「よりシンプル」になっていく。それをリアルに足元で実感した出来事が、最新の車の運転だったのです。
実際に航空機の世界では、昔に比べて操縦席の計器がずいぶんと減っているという話を聞いたことがあります。
計器やスイッチが多いと、それだけ煩雑になってミスが増えたり、事故を誘発しやすくなるので、技術の進化とともに「できるだけ計器類を減らす」という取り組みがされているとのこと。
……なるほど。