整理収納作業をはじめ、イベントやセミナーの講演やキッチンショールームでの収納コーディネートなどを行なっている整理収納アドバイザーの岩佐です。
整理収納アドバイザーが教える「引越しの際のテクニック」、前回は退去編でした。退去編では、引っ越しプランを決めること、モノの整理をするという、退去を意識したポイントをご紹介しました。
引っ越しをしたら、その日から新しい暮らしがスタートします。そこで、できるだけ早く荷解きをすることが望まれます。
そのためには、「収納計画」は引っ越しをするうえでも欠かせないポイントです。今回の「入居編」では、新居に住むことを意識した引っ越しでのポイントをご紹介していきます。
住むことを意識して事前に「収納計画」を立てておく
収納計画を立てずに引っ越してしまうと、とりあえず適当に収納スペースにモノを突っこむようになってしまいます。
その状態で暮らしが始まってしまうので、しばらく時間が経つとせっかく必要なモノだけ持ってきたのに使いづらさを感じるようになります。
また、荷造りの際にやみくもに段ボールにモノを入れて引っ越してしまえば、荷解きにも時間がかかってしまうでしょう。荷造りにもルールがあります。そのポイントとして、新居に住む前に収納計画を立てておくとよいでしょう。
「収納計画」のポイント
この「収納計画」は、モノの整理をし、段ボールに荷造りをする前に行います。
「誰が、どこで、なにを」するのか?
ワンルームでさえ部屋やトイレ、洗面所、下駄箱といろいろな空間があります。とくに何部屋もある場合は、収納計画は絶対にやっておくべきポイントの一つです。
収納計画を立てる際は、「生活動線」をイメージするのがおすすめ。間取り図を見ながら、各部屋で誰が何をするのか?を考えて家具やモノの収納場所を決めていきましょう。間取り図に書きこんでいってもいいですね。
さらに、家具や家電は入居前に「コンセントの場所」、「通路の確保」を確認して置き場所を決めます。
通路の確保は、間取りの関係で家具が置けないものがあってこの確認をしておいたおかげで無駄に新居に持ち込むということを防げました。まだ使えるモノは友人がもらってくれるものもありましたよ。
この収納計画がのちの引っ越しの荷解きにとても役立ってきます。
我が家の荷造り&引っ越し業者への指示
収納計画を立てたら、次は荷造りです。ここからは我が家の荷造り法についてご紹介していきます。
ここでも間取り図を有効に使っていきましょう。
1.間取り図を用意し、各部屋・物入(収納スペース)に番号をふっていきます。
2.つぎに、段ボールにも収納したい場所の番号と中身の名前を書いておきます。写真は5番の段ボールなので、間取り図の5番の物入に入るというわけです。
3.引っ越し業者さんには、当日この間取り図をお渡しし、ふられた番号の部屋に段ボールを運んでもらいます。このほうが荷解きでモノを収納するときに無駄な動きがなくなりスムーズに行えます。
たったこれだけです。
荷造りで失敗しがちなのが、段ボールに名前を明記しなかったり、段ボールの上部にだけ名前を書いて段ボールが積まれたときに中身がわからなくなってしまうこと。上部だけでなく側面にも名前を書いておくことで、どこから見ても中身の判断がしやすくなります。
荷解きはダラダラ行わない
荷造り法、引っ越し業者さんへの指示によって、各部屋・物入に段ボールが運びこまれました。あとは、その荷解き作業です。
引っ越しで持ってきたモノをずっと段ボール内に入れっぱなしにしていると、どんどんなかのモノを出すのが億劫になってしまいます。
さらに、荷解きしなくても生活ができてしまえば段ボールから出されることもなくなっていくでしょう。荷解きは短期間で「いついつまでに終える」とルールを決めて収納していくのがおすすめです。