親と話していて、「この人の考え方、なんだか古いな」「時代についてきてないな」と感じた経験はありませんか?
そんな複雑な気持ちを抱えているあなたに向けて、株式会社AlbaLinkが全国の男女500名を対象に実施した「親との価値観の違い」に関する意識調査をもとに、現代の親子関係に潜むリアルな実態を詳しく解説していきます。
この調査から見えてきたのは、なんと85%の人が親との価値観の違いを感じており、その多くが「働き方」や「男女の役割分担」といった現代社会の変化に直結する分野で摩擦を感じているという現実でした。
それでは詳しく見ていきましょう。
衝撃の事実!親との価値観の違いを感じる人は85.0%

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調査結果によると、親との価値観の違いを感じている人は実に85.0%に上ることがわかりました。
「とても感じる」と答えた人が37.4%、「やや感じる」と答えた人が47.6%で、合わせて8割を超える圧倒的な数値となっています。
この85%という数字を見て、あなたはどのように感じましたか?
親と子では「バブル時代を経験した親世代と、就職氷河期やコロナ禍を経験した子世代」のように、まったく異なる社会情勢の中で価値観を形成してきました。
育った地域や家庭環境の違いも含めると、価値観にギャップが生じるのはむしろ自然なことといえるかもしれません。
それでは、具体的にどのような分野で価値観の違いを感じているのか、ランキング形式で詳しく見ていきましょう。
親との価値観の違いランキング
1位 働き方の柔軟性(18.8%)

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最も多くの人が価値観の違いを感じているのが「働き方の柔軟性」で18.8%という結果になりました。
- 「会社に正社員として長年勤めなければならないという親の考え」(20代男性)
- 「父世代の『とにかく仕事が大事!』という考え。家族や個人の生活を犠牲にするのはおかしい」(40代女性)
- 「フリーランスへの偏見」(50代以上女性)
親世代が重視する「安定した会社で正社員として長く勤める」という価値観に対し、子世代は「自分らしい働き方」「ワークライフバランス」を重視する傾向が顕著に表れています。
転職やフリーランス、在宅ワークといった新しい働き方に対する理解の差が、親子間の大きな溝となっているのです。
2位 男女の役割分担(12.4%)

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2位には、12.4%で「男女の役割分担」がランクインしました。
- 「家事、育児は母親がするものという価値観。今は父親も母親同様、家事・育児は当たり前」(30代女性)
- 「家事は女性がすべてやるべきという考え方」(40代女性)
- 「夫が外で働き、妻が家を守るなどの考え方」(50代以上男性)
共働き世帯が増加している現代において、「男性は仕事、女性は家庭」という従来の役割分担への固執が、親子間の価値観の違いを生み出しています。
特に女性からは、夫への不満を親に相談した際に「それくらい我慢しなさい」と言われてしまう辛さを訴える声が多く聞かれました。
3位 結婚出産の考え方(11.2%)

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3位は「結婚出産の考え方」で11.2%という結果でした。
- 「母世代の『結婚して子どもを産むことが正義』みたいな考え」(20代男性)
- 「女性は適齢期になったら結婚して子どもを産むのが当たり前だという考え」(30代女性)
- 「結婚を早くしてほしいという考え」(40代男性)
現代では多様な生き方が認められつつあるなか、親世代の「結婚して子どもを持つのが当然」という価値観が、子世代にプレッシャーとして重くのしかかっています。
自分の意志で独身や晩婚を選んでいる人にとって、こうした価値観の押し付けは大きなストレスとなっているのです。
4位 お金の使い方(10.8%)

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4位は「お金の使い方」で10.8%でした。
- 「リスクを取ることに対してとても消極的。株式投資をやっていることに『損しないように』と毎回言われる」(30代女性)
- 「現金払い主義」(40代女性)
- 「金利が高い時期を経験しているせいか、財テクにはあまり興味がない」(50代以上男性)
低金利時代を生きる子世代にとって投資は身近な資産運用手段ですが、高金利時代を経験した親世代には「投資=危険」という認識が強く残っています。
また、キャッシュレス決済が普及する中での現金主義への固執も、世代間ギャップを象徴する事例といえるでしょう。
5位 子育てのスタンス(8.2%)

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5位は「子育てのスタンス」で8.2%という結果になりました。
- 「私は子どもの気持ちを汲み取ってあげることを最優先にしているが、親は『ある程度親の都合に子どもを合わせさせてもいい』という価値観」(30代女性)
- 「子どもを1歳で保育園に預けた際に『かわいそうだ!もう少し育児休暇を取れないのか』と言われた」(40代女性)
子どもの気持ちを最優先に考える現代の子育て観と、「親の都合に合わせることも教育」という従来の子育て観の対立が浮き彫りになっています。
良かれと思ってアドバイスをする祖父母世代の言葉が、時として「古い考えの押し付け」として受け取られてしまう現実があります。
6位以降の価値観の違い
6位以降もさまざまな分野で価値観の違いが確認されました。
- 6位 恋愛観(7.6%):交際相手との付き合い方や恋愛に対する考え方の違い
- 7位 人間関係(6.4%):友人関係や職場での人間関係に対する価値観の違い
- 8位 ファッション・見た目(5.8%):服装や髪型、身だしなみに対する考え方の違い
- 9位 食べ物・食事(4.2%):食生活や食事に対する価値観の違い
- 10位 住まい・暮らし方(3.8%):住居選びや生活スタイルに対する考え方の違い