新居探しや家の購入を検討しているとき、家の方角は毎日の生活の快適さに直結する重要な要素だからこそ、慎重に選びたいですよね。
そんな迷いを抱えている方に向けて、株式会社AlbaLinkが全国の男女500人を対象に実施した「住みたい家の方角」に関する意識調査をもとに、現代の住宅選びにおける方角の実態を詳しく解説していきます。
この調査から見えてきたのは、多くの人が方角を重視している一方で、その理由や価値観は人それぞれ異なるということ。
あなたのライフスタイルに合った方角選びのヒントが、きっと見つかるはずです。
7割以上の人が重視!家の方角への意識の高さ

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調査結果によると、家を選ぶときに方角を「とても重視する」(21.2%)「まあ重視する」(50.0%)と答えた人を合わせると71.2%にも上ることがわかりました。一方で「全く重視しない」と答えた人は7.2%に留まっています。
この数字を見て、あなたはどう感じますか?「やっぱりみんな気にしているんだ」と思う方もいれば、「そんなに重要なことだったの?」と驚く方もいるでしょう。
現代の住宅選びにおいて、「方角」は立地や間取り、価格と並ぶ重要な判断基準として広く認識されているのです。
では、なぜこれほど多くの人が方角を重視するのでしょうか。
方角を重視する理由は大きく2つ
日常生活の快適さを求めて

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- 「日光を浴びることで体調が整うから。また、洗濯物を干すときに、日差しのほうが早く乾くため」(20代女性)
- 「以前ベランダの日当たりが悪い家に住んだことがあり、洗濯物が乾かなくて困ったことがあったので、物干し場の日当たりがいい家を選ぶようにした」(40代女性)
このように、実際の生活体験に基づいて方角を重視するようになった人が多くいます。
日当たりの悪さによる不便さを経験したことで、「今度は絶対に日当たりのいい家を選ぼう」と考えるようになるのですね。
心理的な安心感を求めて

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- 「風水などで鬼門に入っていないかなど、一生の買い物なので気になります」(30代女性)
- 「長く住むので縁起は担ぐ」(40代男性)
特に住宅購入を検討している人にとって、家は人生最大の買い物。だからこそ、風水や縁起といった精神的な安心感も重要な判断材料になっているのです。
なぜ重視しない?その理由にも納得
一方で、方角を重視しない人たちの理由も興味深いものでした。
- 「洗濯はほとんど乾燥機か室内で干しで済むし、方角よりも利便性や静音性などで選びたい」(40代女性)
- 「日中、家にいる時間が少ないので」(60代以上女性)
現代のライフスタイルの変化や、住宅設備の進歩により、必ずしも日当たりの良さが最優先ではない人も増えているのです。
住みたい家の方角ランキング!圧倒的1位は「南」

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それでは、実際にどの方角が人気なのか、ランキング形式で実際の声とともに詳しく見ていきましょう。
5位 北(6.0%)
一般的に不人気とされる「北向き」ですが、あえてこの方角を選ぶ人たちには興味深い理由がありました。
- 「自分自身は日当たりや風水などを気にしないため、「気にする人にとって条件が悪い方角」は家賃が安くなる傾向にあるから」(20代 女性)
- 「最近の猛暑では、少しでも部屋に日差しが当たると部屋の中が暑くなるため。日当たりの悪い北向きのほうが、夏でも快適に過ごすことができるのではないかと思うようになった」(30代女性)
- 「北が一番上昇できるそうなので」(50代 男性)
近年の猛暑を受けて、従来の「日当たりが良い=良い」という価値観に疑問を持つ人が現れています。夏の暑さ対策を最優先に考える人にとって、北向きは理にかなった選択なのです。
また、経済的なメリットを重視する人にとって、北向き物件の家賃の安さは大きな魅力。方角にこだわらない人であれば、同じ条件でより安い家賃の物件を選べるというわけです。
4位 希望はない(9.2%)
4位には「方角の希望はない」という回答がランクイン。これは決して無関心というわけではなく、他の条件を優先している人たちの選択です。
- 「日当たりも風水もまったく興味がないので、選びたい方角というのがない」(20代 女性)
- 「家賃や間取りのほうが、優先順位が高い」(30代男性)
- 「太陽が差し込むならどの方角でも構わない」(40代男性)
限られた予算の中で住まいを選ぶとき、方角よりも立地や間取り、家賃を重視するのは現実的な判断といえるでしょう。
また、周囲の環境によっては、南向きでも日当たりが悪い場合があることを理解している人もいます。
「ある程度の日当たりがあれば、方角はどっち向きでもいい」という柔軟な考え方は、住宅選びの選択肢を広げる賢明なアプローチかもしれません。
3位 東(9.8%)
3位の「東向き」を選ぶ人たちには、朝の時間を大切にしたいという共通点があります。
- 「子ども部屋が東向きの部屋。あとはあまり重視しません。親から縁起がいいと聞いたから」(20代 女性)
- 「どうせなら、朝日を浴びるのがいいかな」(40代 女性)
- 「朝の日当たりが良く、昼はあまり日が当たらないほうがいい」(50代男性)
東向きの窓やベランダがあると、朝日が気持ちよく入ってきます。朝早く起きて活動する人や、朝の時間を大切にしたい人にとっては理想的な環境といえるでしょう。
また「子ども部屋が東向きの部屋。親から縁起がいいと聞いたから」という声もあり、風水では子ども部屋が東向きだと縁起が良いとされることから、子育て世代にも支持されています。
午後は日差しが強すぎないため、室温が上がりにくいという実用的なメリットも見逃せません。
2位 南東(17.0%)
2位にランクインした「南東向き」は、まさにいいとこ取りの方角として人気を集めています。
- 「朝イチで日がさすので洗濯物を気持ちよく干せて、真冬以外はお昼には乾くし、西日が入らないので」(30代女性)
- 「風水の本で、『南東に向いていると光や運気が家の中に入ってきて、人生がうまくいく』と書いてあったから」(50代 女性)
- 「朝からしっかり日が入り、昼まで明るさが続くので、毎日を気持ちよくスタートできるからです。南向きは日当たりが良いとよく言われますが、夏の午後は暑すぎることもあります。南東向きは朝~昼にかけて光が入り、午後はやわらかくなるので過ごしやすい印象があります。洗濯物もよく乾くし、植物も元気に育つので、家にいる時間が楽しくなる気がします」(50代 男性)
南東向きの最大のメリットは、午前中の心地よい日当たりを確保しながら、午後の強い西日を避けられることです。
特に夏場の厳しい西日に悩まされることが少ないため、年間を通して快適に過ごせるバランスの良さが評価されています。
風水的にも良い方角とされることから、精神的な安心感を求める人にも支持されています。
1位 南(56.4%)
圧倒的な支持を集めたのが「南向き」でした。その人気の理由を見てみましょう。
- 「メインとなる窓が南向きの家を選びたいです。朝日が昇り、夕方に日が暮れるという自然なサイクルを享受できるのが南向きの家だと考えます。健康的な生活を送るために必要な要素だと思います」(20代 男性)
- 「ベランダが南向きの家が理想です。部屋に洗濯物を干すとはいえ、ベランダが南向きであれば日中部屋に日も入り、乾きも早くなるかと思います」(30代 女性)
- 「夏は暑くなりやすいのですが、冬は暖かく過ごしやすいですし年間や1日を通して日当たりが良く、明るい環境で過ごせるからです」(40代 男性)
南向きを選ぶ最大の理由は、一日を通して安定した日当たりを得られることです。朝から夕方まで自然光が室内に入り、明るく暖かい空間で過ごせることが、多くの人に支持されています。
また「冬は室温が比較的暖かく過ごせる」「洗濯物が乾きやすい」といった実用的なメリットも大きな魅力。光熱費の節約にもつながるため、経済的な観点からも評価されています。
ただし「夏は暑くなりやすい」という弱点があることも、多くの人が理解した上で選択していることがわかりました。
あなたのライフスタイルに合った方角選びのポイント

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これまでのランキングを参考に、自分にとって最適な方角を見つけるためのポイントをまとめてみましょう。
在宅時間を考えよう
日中家にいることが多い人は、日当たりの良い「南」や「南東」を選ぶメリットが大きいでしょう。
一方で、朝早く出勤して夜遅く帰宅する人であれば、方角にこだわる必要性は低いかもしれません。
生活スタイルを振り返ろう
洗濯物を外干しする人、植物を育てたい人、自然光の中で過ごしたい人は日当たりを重視すべきでしょう。
反対に、洗濯乾燥機を使用し、エアコンで室温調整する人は、方角以外の条件を優先しても問題ありません。
気候に対する感覚を確認しよう
寒さが苦手な人は暖かい「南向き」を、暑さが苦手な人は涼しい「北向き」を検討してみてください。自分の体質や好みを正直に見つめることが大切です。
経済面でのバランスを考えよう
限られた予算の中では、すべての条件を満たす物件を見つけるのは困難です。方角にこだわりすぎて他の重要な条件を妥協することがないよう、優先順位を明確にしておきましょう。
まとめ
今回の調査結果から、住宅選びにおける方角への意識は人それぞれ大きく異なることがわかりました。
住宅選びで大切なのは、世間一般の「常識」に流されることなく、あなた自身のライフスタイルや価値観に合った選択をすることです。
もしあなたが家の方角選びで迷っているなら、まずは自分の生活パターンや大切にしたいことを整理してみてください。
在宅時間、洗濯方法、暑さ寒さへの感覚、予算など、具体的な条件を書き出してみると、自分にとって最適な方角が見えてくるはずです。
家は長く住む場所だからこそ、他人の意見に惑わされることなく、あなたらしい快適な住まい選びが大事。
とはいえ、方角選びに正解はありません。あなたにとっての「正解」を見つけることが、住まい選びの成功への第一歩なのです。
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