負のスパイラルからの抜け出すには
では、どうしたら負のループから抜け出せるのか。
方法は簡単、できることから変えていけばいいのです。
このときのポイントは、小さな成功体験を積み重ねることから始めること。先ほどの例のように、定職につかず毎日スロットにばかり通っていた人が、いきなり「日本一のアーティストになろう」といっても難しい話です。
その場合、まずは「開店前にスロットに並ぶのをやめる」。ここから始めるのです。
やらなければいけないことがあるのに疲れて寝てしまうという場合は、やらなければいけないことを10分か20分でもいいから、まずはやってみるのです。継続できなくて途中でやめてしまっても、またやり始める。
決めたことをやったら、やっただけ自分のことを信じられるようになります。自分に自信がつきます。小さな成功体験を積み重ねればなるほど自分に自信がつくのです。
また多少時間がかかっても必ず結果が出始めます。結果が出たらおもしろくなるから、また時間をとってやり始める。これによってどんどんプラスのサイクルができ始めます。
うまく行く人、行かない人の会話の内容。その違いは?
話は少し変わりますが、仕事でも人間関係でも、何でもうまく行く人がいる一方で、何をやってもうまくいかない人というのも一定数います。うまく行く人行かない人には、明確な違いがあります。何だかわかりますか?
一番大きく違うのは、会話の内容です。
私が見た2つの会社の社員についてお話します。
A社とB社、2つの会社がありました。実はこのA社というのは、B社に買収された会社です。
買収によってモチベーションが下がったA社の社員は、なにか提案しても「それは、こういう理由でできないんじゃないでしょうか」「ちょっと難しいですね」と、渋い回答ばかり。
それに対して、B社の社員は、問題があっても「だったらこうしましょう」「こんな方法もあります」と、次々と新しい提案を出してくるのです。
両者はどこが違うかわかりますか?
うまくいかないA社の社員は、「なぜこれができないのか」「これをすることがいかに難しいのか」という、やらなくて済む、行動しなくて済む方向に持っていくような会話が多いのです。
「失敗したらどうしよう」「失敗したときにはこう対策しよう」ということばかりを考えているため、発言が後ろ向きになってしまっています。
これに対してB社の社員、うまく行く人の会話というのは、「どうしたらできるだろう」「この問題をクリアするためには何が必要だろう」という視点が多いのです。発言が前向き、ポジティブです。
人は「うまくいきたい」「成功したい」と思ったら、行動を変えようとします。しかし、実際に行動を変えるのはなかなか大変です。そんなときは、まずは普段使っている言葉を意識して変えてみてください。
言葉ならいますぐに変えられます。言葉が変われば意識が変わる。意識が変われば行動も変わる。
「最近、仕事がうまくいかないな」と思ったら、自分がマイナスのことばかりを言っていないか、一度チェックしてみてください。
もし、マイナスの言葉が多かったら、今日から意識してプラスの言葉を使ってください。少しずつ変化を実感できるようになるはずです。