こんにちは、音楽療法家・心理カウンセラーの橋本翔太です。自粛期間が明けた後も、在宅での仕事が増えている方が多いようですね。「これでまたもとの会社勤めに戻ったら、めんどくさいなぁ」という声もよく聞かれます。
この「めんどくさい」という感覚に悩んでいるかたは、実はとても多いんです。好きなことなのに、いざやろうとするとめんどくさくなってしまう。生きるのがもうめんどくさいと思ってしまう。もうめんどくさくて仕方がない。
正しい日本語は、「めんどうくさい」「面倒くさい」ですが、ここではあえて「めんどくさい」という、最近の書き言葉も織り交ぜて説明していきます。
「面倒くさい」というのは、恐怖だった
めんどくさいというと、なんだか怠けているような、やる気がないような状態のように感じますよね。ただの怠け、やる気の問題、気合入れて頑張れよ、といわれてしまいそうです。
しかし実は、面倒くさいというのは、その後に「恐怖」が隠れています。めんどくさいと思っている行動を起こすことで、あなたが感じたくない何かを感じてしまう可能性があるので、それが怖い。だからしたくないという状態なのです。
たとえばよくあるのが、病院の予約を取るのがめんどくさいという話。病院に1本電話を入れて、ただ予約をするだけなのに、その電話をかけるのがめんどくさい。けれども早く病院に行かなければいけない。そうなんだけれどもどうにもめんどくさい。
みなさんもこの経験はありませんか。これはただの怠けの気持ちで、病院に電話をするのがめんどくさいのではなく、病院に電話をかけることによって、感じてしまう何かがあるはずなんです。
たとえば、「その病院の受付の人がいつも威圧的なので、その人と喋りたくない」などという感覚が隠れている場合に、その病院に電話するのがめんどくさくなります。
あるいはその病院での治療で、採血の予定だったり、歯を削る予定だったり、そんなふうに痛い思いをすることがわかっている場合に、それを感じたくないので、やはり病院の予約がめんどくさくなります。
あるいは検査を控えていて、もしも自分の健康状態がよくなかった場合に、ショックを受けるのが怖いので、自分で自分をめんどくさくさせて、その恐怖を避けるために電話をしない、なんて場合もあります。