そうはいっても…
ただ、「そうはいっても…」と考えてしまうのもわかります。頭ではわかっていても、心が受け入れられないわけですよね。
そういった考えにとらわれてしまったら、自分の考えを疑ってみることもときには必要。なぜならそういった考えは、「思い込み」である場合が多いからです。
「教師に向いてないかも?」という考えに対して、「本当に、いま考えていることは真実か?」と自問自答してみるのです。
客観的に判断すれば、「大変な思いをして教員採用試験に合格した。生徒を教育する立場である」という事実は、教師として選ばれたわけですから、教師をしていてもいいのです。「私だからこそ教師になれたんだ!」と思ってもいいのです。
自己評価を上げる方法
「それでも、そうはいっても…」と思ってしまったら、Fさんご自身の自己評価が低いのかもしれません。
「自分に対する自分の評価」と、「周囲の人からのFさんへの評価」にギャップがあるわけです。だから、いくら周囲に認められても、「こんな私が教師を…」と思ってしまうのです。
では、自己評価を上げるにはどうすればいいのか?Fさんの自己評価を上げるヒントをご紹介します。
自己評価を上げるためにはさまざまな方法がありますが、そのひとつに「禁止令を解(と)く」という方法があります。禁止令というのは、「成長を妨げているネガティブな暗示のこと」です。
たとえば、子どものころに、いつも「ダメだ、ダメだ」といわれる。「あなたは何をやってもダメね」「あなたは何もできないダメな子だ」そういわれ続けて育った子どもは、本当に「自分はダメな人間なんだ」と思い込んでしまいます。
そんな子どもが大人になったら…挑戦できない、または挑戦するのが恐い行動パターンを示すのはいうまでもありません。ただ、禁止令は無意識に刷り込まれているので、認識できないことが多いんですね。
禁止令を探る方法は、過去の行動パターンから推測していくしかありません。
たとえば、「こういった場面になるといつも人間関係のトラブルがある」とか「こういう場面に遭遇するとネガティブな感情が出てくる」といった過去の行動パターンから推測していきます。
Fさんの「生徒を厳しく指導できない」というのも、何かしらの「強い禁止令」が潜在意識に刷り込まれているのかもしれませんね。この「強い禁止令」を推測してまずは自己評価を上げていきましょう。
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