海外株式投資でさらにリスク分散を
さらに、ほとんどのかたはそうだと思いますが、もし収入が日本円ならば、海外株式の投資信託がよいと思います。これも資産のリスク分散の観点からです。
日本経済が停滞すれば日本企業の業績も低迷し、給与も上がらず、日本株も上がりません。つまり、日本株であれば自らの給与と株価が連動する確率が上がります。
たとえば海外株投資信託であれば海外の経済状況に連動しますので、特に内需系分野の企業で働いているかた(出版やTV局、小売りなど)は、資産を海外投資信託に分散したほうがよりリスクを分散できていると言えます。
なお、海外株と聞いて、「インド株式投信を選ぶ」などピンポイントに国を選ぶのは辞めたほうがよいです。インドの景気に自分の確定拠出型年金をすべてかけるということは、リスク分散ができているとは言えないからです。
それよりは、世界株式や外国株式と言われる商品を選択すると、世界の経済の動きに併せて投資信託が株を選んだり組み替えたりしてくれるので、万が一どこかひとつの国が不景気になっても安心。
確定拠出型年金を扱う証券会社によっては、世界株式や外国株式と言った投資信託がなく、商品が先進国株式投資信託と新興国株式投資信託に分かれている場合もありますので、その場合は両方を同額ずつ選び、自らカスタマイズした世界株式とすることもできます。
資産形成は「リスク分散」が基本
資産を分散すること(家を持つ、株を持つ、外国為替を持つ)のほうが、リスク分散ができているわけで、まずはそれをすでに加入済みの確定拠出型年金から見直せればよいと思います。
さらに、昨年ロシアのルーブルが30%ほど価値が落ちたように、額面が同じでも社会情勢そのほかで円の価値も上下するのですから、元本確保型が必ずしも安全ではないということも改めて理解しておくとよいでしょう。
- ポイント1:個人型確定拠出型年金は未加入であれば加入は慎重に!(60歳まで引き出せないため、現金がいま必要なら加入の必要はないのでは?)
- ポイント2:運用する商品は資産分散の目的で選ぶこと!預金ばかりなら株に。日本円資産ばかりなら外国株に!「リスク分散」が大切
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