賃貸物件を借りるときや物件購入の際にお世話になる不動産会社。
いろんな人が足を運ぶ不動産会社ですが、行動によってはスタッフに「迷惑だ」と思われてしまうことも…。信用してもらえず、コミュニケーションがうまくいかない可能性もあるかもしれません。
今回は不動産スタッフに聞いた「迷惑な客」をご紹介します。迷惑だと思われたくない、と考えているのならぜひ参考にしてみてくださいね!
約束の時間や期日を守らない
「来店予約の時間を守ってくれない人は迷惑ですね…。余裕をもって時間は確保していますがそのあとにも予約が入っている場合がありますし、最低限時間は守っていただかないと、この先の契約も大丈夫かなと不安になります」
「賃貸契約の際にさまざまな書類を提出してもらいますが、期日を守らず、『忘れてましたぁ』と平気で遅れるお客さんが一番困ります。約束を守らない入居者だと知ったら、大家や管理会社も、最初からいい印象は持たないでしょうし」
「『この日までに書類をください』『この日何時に内覧しましょう』など、決められた時間や期日はしっかり守ってもらいたいです。約束を守れないお客さんは信用が低く、あまりいい物件を見せたくないなとなってしまうので…」
学校や職場、友達付き合いでも「迷惑」と思われてしまいやすい、約束を破る行為。不動産スタッフからしても、やはり約束を守れない客は迷惑だなと感じるようです。
止む負えず予約の時間に遅れそうなときは、必ず事前に電話をするようにしましょう。
特に書類提出などにおいて期日が設けられている場合は絶対に守るようにするのが大切。信用に関わってくるでしょう。
値引き交渉を行う客
「敷金や礼金、仲介手数料などを0円にしろと言ってくるお客さんはハッキリ言って迷惑です。なぜ信頼関係も築けていない段階で値引きができると思うのか…丁寧かついいお客さんならぎりぎりまで手数料を下げようかなと思いますけど、最初から値引き交渉をされたらそんなことしたくなくなります」
「家賃を安くしてくれと言ってくるお客さんが迷惑ですね。全員が全員そういうわけではないと思うのですが、値切り交渉したくせに契約しないなんて方も多いので、信用できないです」
「値引きは会社の信用問題にかかわってくるので、相手にするだけ時間の無駄です。もし値引きに応じたとして、『やっぱり契約しません』となったら、管理会社や家主、オーナーは私たちを信用しなくなるでしょう。そうなった場合に責任取れますか?取れないですよね」
少しでも安く物件を契約したい…そんな思いから値引き交渉を検討する人も少なくないはず。しかし不動産スタッフにとって、値引き交渉は迷惑な行為のひとつです。
特に「会社の信用問題にかかわる」と話す人が多かったですよ。
値引きは不動産スタッフの一存で決められることではなく、勝手に値引きをしたり、値引き後に「やっぱり契約をしません」などと言われたりしたら大家や管理会社からの信用が落ちてしまいます。
予算があるのならあらかじめ不動産スタッフに伝えておくと、そもそも値引き交渉なんてしなくてよくなるはずです。
こだわりが強すぎる
「南向きの部屋がいいとか、キッチンはIHがいいとか、人によってこだわりはいろいろあると思いますが…こだわりがとにかく強すぎて一切の妥協は許さない、みたいな人は迷惑ですね。そんなにこだわりたいなら注文住宅建ててくださいと言いたくなります」
「こだわりが強すぎるお客さんは正直言って迷惑ですね…。やっとの思いで希望に合いそうな物件を選んでも『もう少し壁紙の色がおしゃれだったらな』とか『窓からの景色が不満なんだよな』とか言われたら、もう知らないよ!と言いたくなってしまいます」
「物件選びのこだわりが強すぎて、ご紹介できる物件がない…という人がたまにいます。妥協も一切してくれず、せっかく見つけても『家賃が合わない』『駅からの距離が不満』。気に入った部屋を見つけてほしいという思いは十分ありますが、あれもこれも嫌、という人と接するのは疲れてしまいます」
自分がこれから住む家に対して、こだわりを持って選びたいと考えるのは当然のことでしょう。しかしこだわりが強すぎるせいで不動産スタッフを困らせてしまう…というのは迷惑なので気をつけたほうがよさそう。
自分に合う物件選びの際は、ある程度妥協できるラインも決めておくことが大切ですね。
隠し事をする、嘘をつく
「見栄を張りたいのか何なのか知りませんけど、稀に職業や年収を偽るお客さんがいます。お客さんを信じて契約を進めても、それで嘘をつかれていたら審査が通らなくなるし、物件を貸せなくなるのでやめてほしいです。人の年収を見て私たちが何かを思うなんてことはないので、正直に話してほしいです」
「一度めちゃくちゃ迷惑だなと思ったのが、一人暮らしですって言ってたのに、本当は恋人と同棲だったというお客さん。入居者の人数が違うみたいだと管理会社から問い合わせが入りました。虚偽申請はさまざまなトラブルを生みます、絶対にやめてください」
「以前困ったのが、職業を偽られたことですね。会社員ですって言ってたのに実際はYoutuberで、自宅で昼夜問わず配信を行っていたんです。正直に話してくれたら防音設備のある物件を探したのに…結局騒音でクレームが耐えず、大きなもめごとになってしまいました」
不動産を借りる際、嘘をついたり隠し事をしたり、虚偽の情報で申請したりするのは絶対にやめましょう。入居後のトラブルに発展する可能性が高く、多方面に迷惑が掛かってしまいます。
嘘をついて得をすることなどありませんし、管理会社や大家、不動産スタッフからの信頼も失う羽目になってしまいます。
不動産を契約するのなら、情報は正直に伝えるよう心がけてくださいね。
入居の意思のない人
「新築物件が気になる、デザイナーズマンションの内装が見てみたいなど、内覧したい理由は人それぞれあると思うんですが、入居の意思が現在ないならハッキリ言って迷惑です。もちろん部屋を見て、『やっぱりもう少し考えます』は全然いいんですけど、最初から入居の意思がなく、『暇だったんで』とかはやめてほしいです」
「将来のために内覧したいという人は多いですし、私たちも『ぜひ将来のために見てみてください!』と思っているんですが、ただ冷やかしで内覧するのは迷惑です。なかには契約直前まで話が進んで、結局『やっぱり買うつもりなかったんで、結構でーす』なんて人もいました。買う・借りるつもりがないなら最初から話してください!」
「一度、不動産スタッフに一目ぼれしたのかなんなのか、ただ『仲良くなりたいから』『話したいから』という理由だけで足を運ばれた方がいました。私たちは物件を紹介するという仕事をしているのであって、友達作りや人との交流のために仕事をしているわけではありません。仕事の迷惑なので、そうした理由での内覧はやめてください」
入居の意思がないにもかかわらず内覧をお願いするのは避けましょう。
将来入居の意思があって「いまのうちに知っておきたい」などの理由があるなら問題はないのですが、将来的にも入居を考えていない冷やかし・暇つぶしなどの内覧は非常に迷惑です。
なかには不動産スタッフとただ話したいだけで足を運ぶ人もいるんだとか。入居の意思がない内覧のお願いはやめるようにしましょう。
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