こんにちは。メンタルトレーナー&心理カウンセラーの吉田こうじです。
私たちが心理的に抱える悩みにはさまざまありますが、その原因となる根っこを探っていくと、かなりの確率である共通した原因に突き当たります。
それは、幼いころから親に自尊心を傷つけられ、その結果、心の中にネガティブな反応パターンを埋め込まれているということ。
そして、そのネガティブな反応パターンは大人になる過程でさらに強化され、あたかも自分自身が自動的にコントロールされているかの如く反応してしまうせいで、いまの生活、いまの人生に悪影響を与えているということです。
しかし悩ましいことに、悩み苦しんでいる当の本人は、どうして自分がこういう反応を繰り返してしまうのか、まるで気づいていないということも少なくありません。
「親」と「悩み」の因果を認めたくなくても…
実際、マンツーマンのセッションをしているクライアントさんの中には、幼いころから親に愛される経験をすることなく、むしろ心身的に傷つけられたり、分不相応な期待を押し付けられたりして、情緒的に健全な成長が妨げられたことで、大人になったいまも自分という存在に価値を見つけることができないという悩みを抱えている人が多くいます。
そしてその悩みと、親との関わりの間に因果関係があると気づいていない人は少なくないのです。
むしろ、自分が抱えている悩みと親との因果関係を断固否定しようと試みたり、別なところに原因を求めようと試みるケースすらあるくらいです。それほど、自分の人生に起きている問題のもっとも核となる部分が親にあると考えることに、私たちは強い心理的な抵抗を感じるようです。
そのため、過去の出来事には触れないまま「いま起きている問題」だけに焦点を当てる問題解決型のセラピーやコーチングで対処するという方法をとることがあります。
ただ、いま起きている問題症状をその都度叩いていくアプローチをしていても、それはモグラ叩き状態でエンドレスになってしまうということを、これまでの経験から実感しています。
根本的に問題を解決しようとするのであれば、いま起きている問題に現実的な対処をするのと同時に、「問題を生み出している根っこ(根本原因)」と対峙し、問題をエンドレスで生み出している心理的な連鎖反応からクライアントを切り離すというプロセスは避けられないと僕は感じています。
それは幼いころに親からどんな「思考癖の種」「感情の種」を受けられたのかというのがとても大切なポイントだと考えているからです。
もしあなたが、「愛情」「慈愛」「自立心」「自尊心」「勇気」「自信」「自己肯定感」などの種を親に植えられたのであれば、人生の中で色々なことを体験する中でもきっと、「愛情」「慈愛」「自立心」「自尊心」「勇気」「自信」「自己肯定感」を感じる機会が多いと思います。
一方で、もしあなたがあなたが「罪悪感」「劣等感」「不安感」「過剰な義務感」「不足・欠乏感」「無価値感」「羞恥心」「絶望感」などの種を親に植えられたのであれば、人生の中で色々なことを体験する中でもきっと、「罪悪感」「劣等感」「不安感」「過剰な義務感」「不足・欠乏感」「無価値感」「羞恥心」「絶望感」を感じる機会が多いと感じているはずです。
こんなふうに、心の中に埋められた種は、成長するにしたがって心の中にしっかりと根を張り巡らせていて、いくら対処的に草むしりをしても、しつこく芽吹いては、人生のさまざまな局面で私たちに影響を与えています。
もしもあなたが、残念ながら「自分は後者だな…」と感じるなら、「親の呪縛」を断ち切るトレーニングをしてみてください。今後、bythemにて『「毒親の呪縛」を本気で断ち切る実践トレーニング』を連載します。