整理収納作業をはじめ、イベントやセミナーの講演やキッチンショールームでの収納コーディネートなどを行なっている整理収納アドバイザーの岩佐です。
コロナ禍をきっかけに、自宅でごはんを食べる機会が増えたという方も多いのではないでしょうか。
購入した生鮮食品や作り置きなどは冷蔵庫で保管しますが、食材を使うときに「どこにあるのか見つからない」、「冷蔵庫がいつもパンパン」、「奥のものが取り出しづらい」、「賞味期限切れがよくある」など、冷蔵庫のなかをうまく使い切れないという悩みを抱えている方は少なくありません。
そこで今回は、そんなお悩みを解決すべく冷蔵庫をきれいに、使いやすくする収納術をご紹介します。
まずは「冷蔵庫の整理→掃除」から
まずは冷蔵庫のなかのいらない食材の整理を行いましょう。実は冷蔵庫の整理の目安は、ほかの場所よりもシンプルで簡単です。
- 賞味期限の切れているもの
- 今後食べる予定がないもの
- 傷んでいて食べられない食材
これを目安に整理していきます。
食材の整理が終わったら、ついでに冷蔵庫のなかも掃除もしてしまいましょう。作業の際は、「クーラーボックス」や「発泡スチロール」に入れておくと安心です。
次は「収納計画」
整理をして食べる食材のみが残りました。これをさらに見つけやすくするために、次は収納計画を立てていきましょう。
1. 「常備食品」と「流動食品」で分ける
冷蔵庫のなかには、たとえば卵などいつも庫内に入っている食品と、そうでない食品があります。そこで、常備食品と流動食品で分けていきましょう。
2. 「グループ」を作っていこう
冷蔵庫の食品の収納のなかで一番大事な食品は、いつも庫内にある「常備食品」です。
自分の持っている食品を見ながら、乳製品・作り置き・粉類・デザート類・朝食セット・調味料瓶などと、庫内をあけたときに見つけやすいグループを作ってみましょう。
- 便利なグルーピング収納例
- お弁当セット:お弁当に入れる食材で一緒にまとめましょう。これにより、お弁当を作る際に動きがスムーズになります。
- 朝食セット:バター、ハム、梅干し、漬物など、朝ごはんでいつも食べる食材で一緒にまとめておくと忙しい朝の支度もスムーズです。
3. 「収納場所」を決める
次に、紙に冷蔵庫内のイラストを書きます。自分さえわかればキレイに描けなくても全然OKです。
まず、調味料やお肉・お魚、野菜は、食材ごとに適した場所に定位置を決めましょう。次は「常備食品」です。
頻繁に使う食品グループは自分たちが取り出しやすい段に、使用頻度低めは上段というふうに使用頻度で収納場所を決めてあげるとよいでしょう。
常備食品の収納場所が決まったら、流動食品の収納場所を作ってあげます。「常備食品」と「流動食品」でゾーンを分けるとシンプルでわかりやすいです。
また、「空きスペース」も確保しておくと、急ないただきものにも対応できます。
食品を収める
収納計画をしたら、取り出しやすくするために「収納ケース」や「トレー」を使って取り出しやすくしていきましょう。
ここからは収納ケース・トレーのメリットをお話しします。
奥のモノが取り出しやすくなる
冷蔵庫のなかは奥行きがあるので、奥のモノが取り出しづらいスペースです。ケースに入れれば引き出しやすくなるので冷蔵庫の奥で干からびた食材を発見!ということもなくなります。
散らかりにくくなる
ケースに入れずにそのまま食材を置いていると、空いたスペースに食材を押し込むようになるので散らかりやすくなります。散らかれば、探し物をしたり、二度買いをするようにもなっていきます。
掃除がラク!
庫内の掃除がとにかくラクです。冷蔵庫は液だれしてしまうこともよくありますよね。
収納ケースやトレーに入れて管理すればケース内は汚れますが、庫内に液がこびりつくことを防ぐことができます。収納ケースは汚れても水洗いすればよいので掃除時短になります。
冷蔵庫のなかは余裕をもたせる
冷蔵庫のなかがパンパンかパンパンじゃないかによって、電気代も変わってくると言われています。空間に余裕をもたせることで、冷気を循環させることができます。
パンパンにしないだけで電気代を節約できるので、この機会に冷蔵庫のなかを見直してみてくださいね。
「冷凍庫」の収納ポイント
次は「冷凍庫」です。冷凍庫は冷蔵庫よりも収納はかんたん。そのポイントは2つです。
立てて収納し、取り出しやすく
冷凍庫は引き出しになっていることが多いですが、引き出しの場合はモノを立てて収納する「縦収納」が基本になります。
うえから見たときにどこに何が入っているのかがわかるようにしてあげると使いやすくなります。
冷凍庫はパンパンがおすすめ
冷蔵庫は余裕を持たせた収納がおすすめでした。しかし、冷凍庫は逆!電気代を節約するならパンパンがおすすめです。
冷蔵庫のなかの食材を冷凍庫に回しながら上手に庫内調整してあげると、電気代の節約が期待できますね。
買い方ひとつでも冷蔵庫内は変わる!
冷蔵庫の整理収納をしてもまたリバウンドしてしまう。そんな方もいらっしゃるかもしれません。そのような方は、今後は食材の買い方も意識していきましょう。
最後まで食べきれるものを
魅力的な食材でも、最後まで食べきれない商品があったりしませんか?
すぐ飽きて最後まで消費できないものや、賞味期限までにいつも食べきれないものは、結局捨ててしまうことになるので、「買わない」もしくは、「食べきれる小さいサイズを選ぶ」ようにしていくとよいでしょう。
空腹時に買い物に行くのを避ける
お腹が空いていると、いろいろ食べたくなり必要以上に買いすぎてしまいます。そうなれば冷蔵庫のなかも食材が増え、食べきれない食材がでてくる可能性も高くなります。
お腹が満たされていれば必要な食材だけを買うようになりますので、冷蔵庫のなかの食材の量も変わってくるでしょう。
この機会に見直してみて
ほぼ毎日使う冷蔵庫。その冷蔵庫がスッキリ!見やすく、無駄なく収納されていたら日々気持ちよく暮らすことができます。
また、買い物のクセをちょっとだけ意識するだけで、冷蔵庫の中も変化が表れるようになりますよ。
難しそうで以外と難しくない冷蔵庫/冷凍庫の整理収納。この機会に見直してみてはいかがでしょうか?
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