購入前によい化粧品かを見抜く方法
私たちが肌と呼んでいるのは、表皮最表層の角質(の層)です。この角質を正しく知れば、化粧品もまた正しく選択できます。
肌が健康で美しいのは角質が美しいからです。逆にいうと肌の不満は角質に対する不満なのです。
不満のわかりやすい例を挙げると、「ガサガサ」「目立つ角栓」「毛穴の黒ずみ」など、見た目と感触の悪さがあります。つまり、角質の醜さです。
ならば、「醜い角質を取り除けばよいのでは?」と、ピーリングやそれに類する化粧品を選択する心理が働きます。でも、これらは本当に肌の健康や美しさにつながるものでしょうか?
美しさが叶えられたとしても、それは一瞬ともいえる短い期間だけです。少し時間が経てば、また元通りです。
醜く見える角質は、本当は若くて未成熟な角質です。未成熟なために、乾きやすく硬くなりやすいだけ。決して「古い角質」ではありません。ガサガサしても、角栓の姿をしていても、必死で肌に居残りバリアーとして働いているのです。このような角質を醜いといって取り除くと、肌は慌てて新しい角質を送り出します。
しかし、このようにして送り出された角質は、初めこそきれいに見えますが、若くて未成熟なので、また乾きやすく剥れかけ、ガサガサしたり、角栓として留まろうとします。硬くなった角質には、皮脂や油脂がこびりつき、酸化して黒ずみを作り続けます。
このような悪循環を繰り返していると、いつまでも肌は美しくなれません。それどころか、乾燥の進行から健康を損ない、いつか敏感な肌に陥ってしまいます。
健康で美しい角質は、表皮が時間をかけてあるべき姿に育ったものです。このような角質で整うのが本来の美しい肌の姿です。
なので、いま見えている肌が醜くて感触が悪くても、1日でも長く肌を守ることができるように大切にしてあげる必要があります。次に送り出される角質候補に育つ時間を与えることこそ大事なのです。
つまり、購入前に化粧品を選ぶときは、
- 角質を剥がすことをよしとする化粧品か
- 醜い角質も大切にしようとする化粧品か
で判定しましょう。未来の肌のためには、後者を選んでくださいね。
角質に対して、どのように考えられた化粧品なのか?は、商品説明の「角質」や「肌」という言葉を追ってみればわかることが多いでしょう。