気軽に飲めて美味しいイタリアワイン。その種類は多く選ぶのにも一苦労です。そこで今回は、海外を飛び回ってきたなかでその本場の味に魅了された元国際線CAである私が、日本でも入手できるオススメな一品をご紹介しましょう。
ドロミテの絶品イタリアワイン
我が家では毎冬、スキー休暇時にドロミテに行くのですが、その帰りに必ず立ち寄るワイナリーがあります。修道院でもあるその地は、とても膨大!エノテカ(ワインを取り扱う店)だけではなく、レストランや教会なども併設されています。
イタリア料理のレシピ、ワインやチーズの製造方法は修道院が伝えてきたところが多くあります。その理由として、修道院ならば土地あり、財力あり、人力あり。さらには識字率が低い時代において読み書きができる人が多かったことなどから、修道院でいろいろと考案され、それが後世に伝えられてきたのだと思われます。
その証として、こちらの修道院には7万4000冊にも及ぶ手書きの古書のほか、かの有名なマルティン・ルターが訳した聖書までもが大切に保管されているんです。本当に由緒ある地なんですね。
そして、同所でつくられるワインの素晴らしいことといったら!
イタリアソムリエワイン協会で試験官の経験のある方が、「表現のよいつくり手」と絶賛するほど。それもそのはず、イタリア最優秀醸造家賞獲得の超実力派のワイナリーなのです。
私を虜にした白ワイン「Kerner / ケルナー」
こちらのエノテカでは、販売中のほとんどのワインをテイスティングすることができます。しかもグラス1ユーロ(約120円)から2ユーロ(約240円)ととてもリーズナブル!(いずれも2020年6月30日時点の為替レート)
私は少しずつたくさんの種類をテイスティングしたい派なので、チャージ可能なプリペイドカードを購入していました。
こんなにたくさんの種類があるのに、ハズレが1本もないというのもすごいのですが、それぞれのボトルにそれぞれの特徴があり、本当に素晴らしいのです。
ミュラーも、ソーヴィニョンも、ゲヴュルツトラミネールも、グリューナー・フェルトリーナーも、すべてがすべて味わい深くて好みなのですが、それでもあえてこちらのワイナリーの白の王様を選ぶとすれば、こちら。左側の「Kerner / ケルナー」。色は緑がかった黄色です。
白桃やアプリコットの香りのなかにミントや花の香りもあり、透明感がある味わい。口中ではきれいなミネラルやフレッシュな酸も。 しっかりと冷やしていただきたい1本です。
ちなみに最も著名ともいわれるイタリアワインの評価本『ガンベロ・ロッソ』では、2016年にそのカテゴリー上で非常に良質、もしくは最高とされる「3ビッキエーリ」を取得しています。
ケルナーと出会うまでは、この辺りの白だとミュラーが好きだった私。それがケルナーと出会ってからというもの、すっかりとケルナーひとすじとなっております。