イタリアは夏本番です。 みなさんはいかがお過ごしですか?
今回は、イタリアでの占星術の歴史と冷製パスタにまつわる話をお届けします。簡単にできるイタリア風冷製パスタのレシピもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
イタリア人は星座好き?
若いころは占いが好きだった私ですが、 年齢とともに遠ざかっていったように思います。それがイタリアに来てから、また娯楽のひとつのように楽しめるものに変わっていたのです。
実はイタリア人は星座が大好き!血液型こそ知らない人は多いのですが、星座は老若男女問わず話題に持ち上がります。
「Di che segno sei?」(貴方は何座なの?)
初対面時に相手に名前を聞くような感じで、イタリア人は星座を尋ねます。 星座による水、地、火、風などのエレメントから自分との相性を考案していくようです。そして結構型にはめられます。
「ああ、牡牛座なのね。角が2本もあるものね。だから頑固なのね」とはよくいわれたものです。
実は中世イタリアでは、占星術が大学の講義で行われていたそうです。
占星術はイスラム世界で発達したのですが、アラビア語で書かれた古星術書がラテン語に翻訳され、のちに天文学者や数学者たちが占星術により翌年の天候を予測したりもしていたのだとか。 驚いたことには、星座により治療法を変えるという占星医学まで発達していたよう。
ところが17世紀、コペルニクスやニュートンなどの登場により、占星術は徐々に天文学の分野から切り離されていきます。そして19世紀以降はオカルト的なものとして大衆に広まってしまいます。
古くから星座が文化の中に溶け込んでいたイタリアでは、その面影がいまでも街中に残されています。15世紀から16世紀頃に作られた天文時計には、12星座のデザインが見受けられたりもします。
花の大聖堂の天文時計は反時計回りで針が動いています。日没時間を起点に1日を24分割する方式で、古イタリア時間と呼ばれるものです。
イタリア旅行の際に、街中で天文時計を探してみるのも楽しいかもしれません。1日も早く、快くみなさまがイタリア旅行を楽しめる日が戻ってきますように。