新年を迎えたときや年度が変わったときには、なんとなく気分も新鮮になるもの。
これを機に「目標を改めて設定してみる」というのはいかがでしょうか?昨年はできなかったことを、今年達成できるようにめざすのです。
いうまでもなく、目標は重要です。「エベレストはめざさなければ絶対に登れない」という言葉があります。
世界最高峰を制覇するには、入念な計画と準備が必要です。なんとなく漠然と生きていたら、決して登頂することはできません。目標を持つことが、自分の人生を自分の意思で変えるためには不可欠なのです。
ただし、目標の立て方にもコツがあります。自分にとって間違った目標を設定してしまうと、かえってよくないことになります。
なかなか目標を達成できない自分に自信を失ったり、同じ目標を先に達成しているライバルに嫉妬してイライラしたり、本当にこの目標でいいのかと悩んだり迷ったりして、「目標なんていらないんじゃないか?」などと心が折れそうになったりするかもしれません。
そうならないためにも、正しい目標を立てることが重要です。では、正しく目標を立てるためには、いったいどうすればいいのでしょうか?
実は3つもある!目標の種類
正しい目標の立て方を説明する前に、「目標」についての理解を深めたいと思います。目標は、大別すると3種類あります。
- Having目標
- Doing目標
- Being目標
「Having目標」とは、何か(結果)をHave(所有、取得)しようとする目標です。たとえば、「マイホームを買う」「憧れの高級車のオーナーになる」「世界一周旅行をする」「年収◯千万円」「優勝する」「5キロ減量する」といったものがHaving目標です。
「Doing目標」とは、何かをする(Do)という目標で、行動目標といったりします。たとえば、「毎日ジムに通う」「毎日2時間勉強する」「禁煙する」といったものです。
Having目標とDoing目標は混同しやすいところがあるので注意してください。「世界一周旅行をする」というのは、一見Doing目標のようにも見えますが、そういう結果を「手に入れる」ということですから、Having目標です。
「世界一周旅行をする」がHaving目標で、その達成のために「お金を節約して貯める」というDoing目標があるのです。Doing目標は、Having目標達成のための「手段」だといってもいいでしょう。
同じく、「毎日ジムに通う」「禁煙する」はDoing目標で、そのときのHaving目標は、「5キロ減量する」「健康になる」となります。
Doing目標とHaving目標の明確な違いがあります。それは「自分でコントロールできるかどうか」ということです。Doing目標は自分でコントロール可能ですが、一方のHaving目標は、行動した結果に得られるものであり、達成できるかどうかは自分以外の要素が大きく影響します。
たとえば「優勝する」というHaving目標を立てても、競争相手がいるので必ずしも達成できるとは限りません。そういう意味では、Having目標が達成できたかどうかで一喜一憂するのは無意味です。自分でコントロール可能なDoing目標をしっかり設定し、それを達成することに集中することに意味があるのです。