おだやかな信頼関係を築くために
学んで以降もすぐさま変わったかというとそうではなく、怒りの感情には長年悩まされた。けれども諦めずコーチングを取り入れ続けた結果、わたしはその感情とうまく付き合う方法を見つけられました。
ここでいうコーチングとは単に、人の話を聞くスキルや目標達成するためのそれではありません。自分の心の声を聞くこと。俯瞰して見つめること。見つめて、自分のことを知り、受け入れていくこと。
こういった、一見地味な作業をどんなときもやり続けました。その結果、ゆるやかに、一歩一歩階段を登っていくことができました。
おかげでいまは怒りをそのままぶつけることもほとんどなくなったし、怒りとして出ちゃう前に静かに心の声と会話できるようになりました。
あの、すれ違ったママや娘ちゃんには何もしてあげられなかったけど、少なくともわたしは「わかるよ」「ママも苦しいんだね」って思いましたよ。
きっとあのママも、子どもが寝静まった夜、激しい自己嫌悪に襲われるかもしれない。ママ自身もおだやかで優しくあれない自分に不甲斐なく涙を流すかもしれない。
そこから抜け出すには、周りもママを責めちゃいけないし、ママ自身も自分を責めちゃいけない。責めることから救いは生まれてきません。
まずは自分責めをやめ、怒りをコントロールするためのととのえ方を習慣的にできるようになると、湧き出る瞬間的な怒りや思いを相手にぶつけずにすむようになっていきます。
子育てをしていると、毎日それは親としての色々な「思い」(願い・期待・ルールなど)があふれ、次から次へと我が子に伝えたい言葉が出てくるでしょう。
でもいまわたしは、あふれてくる言葉を自分の心のなかで反芻し(本当はわからせたい、伝えたいけど)、「これはいま伝えると子どもが混乱するから、また今度にしておこう」「この怒りはわたしの不安だから子どもに背負わすのではなく自分で抱えよう」といった対応をとれるようになってきました。
この対応がきっと、いまの我が子とのおだやかな信頼関係に繋がっている理由のひとつだと実感しています。
だからわたしは、自分の心も子育ても、怒りを感じたときのコミュニケーションも、変わりたいと頑張っているママたちに「この方法で変わったよ」と届けたいです。
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