娘に「将来設計」の考え方を教えるなら
私は自分の人生を振り返って、後悔していることがあります。それは幼少期から大学卒業して結婚するまでずっと「仕事を一生続けるつもりはない」と思って生きてきたことです。
私の母がずっと専業主婦だったこともあり「自分は何年か仕事をするかもしれないけれど、子どもが生まれたら辞めるんだろうな」くらいにしか思っていませんでした。だから、周りの人たちに比べたら仕事に対するモチベーションは低かったのだと思います。
ただ、自分が予想したよりも結婚する時期が遅くなり、働く年数が長くなっていくにつれて「自分だけ昇進で遅れたくない!」と、思うようになりそれを達成するために、頑張って働くようになりました。
それでも「自分は一生仕事を続ける訳じゃない」という気持ちを持っていたことで、仕事に対する甘えのようなものはあったのだと思います。
もし「自分は一生仕事を続けるんだ」という気持ちがあったら、公認会計士の仕事が自分に向いていないと気付いた時点で真剣に転職を考えたと思うんですよね。
自分に向いている仕事を真剣に考えて転職していたら、もっと違う人生になっていたと思います。女性であっても、少なくとも30歳くらいまでには、本当に真剣に仕事と向き合うようになったほうが、充実した仕事人生が送れるような気がします。
で、このことを娘にきちんと伝えておこうと思ったところで「でももし仕事に邁進していたら、私は結婚しない人生を歩んでいたかもしれない」と、気付きました。
私はもともと結婚願望がとても強くて結婚するまでは、結婚することを人生の最優先事項にしていましたから。そうじゃなかったら、結婚していなかった可能性も十分あります。
そう思ったら、娘に安易に「まずは仕事中心に人生を考えなさい」とは言えないな、と思ってしまいました。
私の世代に比べたら娘の世代は、ずっと女性が働きやすい環境ではあると思いますが、依然として女性は仕事と家庭の狭間で難しい選択をしなければならないのかもしれないですね。
いずれにせよ娘には「よく考えて職業選択をしたほうがいいよ!」ということは伝え続けていこうと思っています。
- image by:Shutterstock
- ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。