母親と引き離すことに疑問を持たない義父母(女性/30歳/総務)
「義実家で困ったことといえば、長女が産まれたときに自分たちの家で面倒をみたがる義父母でした。
出産に時間がかかり、退院してからも母乳の出が悪く苦労している私を見て『大変でしょう、私たちが見るから休んで』と言ってくれる義母は、最初は天の救いのように思えて感謝していたのですが…。
娘はまだ新生児で、数時間おきの授乳が必要な状態。なるべく母乳をあげたいのでがんばろうとするけれど、義母は『粉ミルクがあるならこっちで見ても大丈夫よね』と自分の家に連れていこうとするのですよね。
いくら義母でも生後2カ月の娘が見えないところに連れていかれるのは怖いし不安だし、『記録をつけないといけないので、うちにいてもらえたら助かります』と言うと、仕方ないといった感じで承知してくれました。
我が家にいても本当に娘を見てくれるだけで、部屋のなかを物色するような義母ではなく、その点は信頼しているのですが、私と娘を引き離すことに疑問を持たない姿はちょっと怖かったですね。
定年退職して時間のある義父もたまに来てくれて、『何もしなくていいから休んでいて』と言ってくれるのはうれしいけれど、やっぱり『うちに連れていってもいいか』と尋ねてくるので断るのが大変でした。
夫に話すと『君のことを心配しているのでは?』と最初は深刻にとらえていなかったのですが、義母が私について『赤ちゃんと過ごさせてくれない。家でゆっくり見たいのに許してくれない』と言ってきたらしく、そのときになってやっと両親が娘を取り上げようとしていることに気づいたそうです。
『まだ首もすわらない新生児を母親と離すのか』『気持ちはありがたいけれどやめてほしい』と夫は義母に返したようで、それ以来ぱったりと義父母からの連絡はなくなりました。
私のことを心配をしてくれた姿も本当だとは思うけれど、娘を一緒にかわいがるという気持ちにはなれなかったのかな、といまも寂しく思います。
義実家にはまだ伺っていませんが、娘がもう少し大きくなったら、家族で遊びにいきたいです」(女性/30歳/総務)
体調も状態も安定しない新生児のころに、粉ミルクがあるから産みの母親と引き離してもいい、とは決してなりません。
休養を勧めてくれることは本当にありがたいけれど、女性からすればだからといって我が子を預けっぱなしにするのは不安ですよね。
赤ちゃんを「家でゆっくり面倒をみたい」という気持ちは善意だとしても、母親の気持ちを無視してまで取り上げるのは問題です。
「実の息子にやめてほしいと言われてヘソを曲げたのかもしれないけど、それもおかしくない?」とこちらの女性は言っていましたが、自分たちの都合が通らないのであればいっさいの連絡をやめるのも、一方的な関わりのように感じます。
赤ちゃんを触らせたくないのではなく、「一緒に」ができればよかったのに…と女性は肩を落としていました。
義父母の気持ちを汲むことにも限界があるのが育児ですが、夫が義父母との間にしっかり入れるのであれば、これからもなるべく意見は聞いていきたいとこの女性は考えているそうです。
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