うだるような暑さが続く季節が間もなくやってきます。アスファルトから立ちのぼる熱気に、思わず足早になってしまう日もありますよね。
そんな思いを抱えているのは、人間だけではありません。
愛犬と散歩している時、ふと「この子、暑くないかな?」と気にかけたことはありませんか?
私たち人間にとっての「熱中症対策」は、もはや夏の常識。ニュースやSNSでも連日のように注意が呼びかけられていますよね。
でも、わんちゃんと暮らす私たちにとって、守らなければならないのは自分自身だけではありません。
言葉を話せない愛犬は、「暑い」「つらい」と訴えることができません。だからこそ、そばにいる飼い主がその小さなサインに気づいてあげる必要があるのです。
とはいえ、「具体的にどんな症状に気をつければいいの?」「みんなはどんな対策をしているの?」と、わからないことも多いはず。
今回は、ドッグフードやサプリメントを取り扱う『コノコトトモニ』を運営する株式会社ゆずずが、犬を飼っている成人男女200人を対象に実施した「犬の熱中症」に関するアンケート調査をもとに、愛犬を熱中症から守るために知っておきたいポイントを、わかりやすくご紹介します。
約4人に1人が愛犬の熱中症を経験
まず最初に知っていただきたいのが、愛犬の熱中症がいかに「身近なリスク」であるかという事実です。
今回の調査で「愛犬が熱中症になったことはありますか?」と尋ねたところ、「ある」と答えた飼い主は200人中51人。割合にすると、実に25.50%にものぼりました。
これは、約4人に1人の飼い主が、すでに愛犬の熱中症を経験しているということを意味します。
- 「ある」:51人(25.50%)
- 「ない」:149人(74.50%)
この数字を見て、あなたはどう感じたでしょうか?「思ったより多い」と驚いた方もいれば、「うちは大丈夫」と感じた方もいるかもしれません。
でも、ここで少し立ち止まって考えてみてください。熱中症を経験した飼い主の多くも、きっと最初は「うちの子に限って」と思っていたはずなのです。
熱中症は、特別な日に、特別な状況で起こるものではありません。いつもの散歩、いつもの部屋、いつもの何気ない日常の延長線上に、そのリスクは静かに潜んでいます。
だからこそ、「自分ごと」として捉えることが、何よりの第一歩になるのです。
見逃さないで。愛犬が発する“熱中症の初期サイン”
では、愛犬が熱中症になりかけているとき、私たちはどんな変化に気づけばいいのでしょうか?
実際に熱中症を経験した51人の飼い主に「熱中症を疑った初期症状は何でしたか?」と尋ねた結果を、票が多かった順に一つずつ見ていきましょう。
1位 ハァハァという呼吸が異常に速い(パンティング)/62.75%
最も多くの飼い主が初期サインとして挙げたのが、「呼吸の異常」でした。32人と実に6割以上の方が経験しています。
犬は人間のように全身で汗をかくことができません。そのため、口を開けて「ハァハァ」と速く呼吸する「パンティング」によって、体内の熱を逃がして体温を調節しています。
つまり、パンティング自体はごく自然な行動。問題は、その“度合い”です。
運動後でもないのに呼吸が異常に速い、いつまでたっても呼吸が落ち着かない、苦しそうにしている。そんな様子が見られたら、それは体が「暑すぎてうまく熱を逃がせていない」というSOSサインかもしれません。
2位 ぐったりしている/49.02%
次いで多かったのが、「ぐったりしている」という様子。25人と約半数の飼い主が挙げています。
いつもは元気に動き回る子が、なんだか動きが鈍い。呼びかけても反応が薄い。立ち上がろうとしない。そんな“いつもと違う元気のなさ”は、体温の上昇によって全身がダメージを受けているサインの可能性があります。
「ちょっと疲れているだけかな」と見過ごしてしまいがちですが、暑い時期のぐったりは要注意。
後ほど詳しくお伝えしますが、こうした変化に気づくためには、普段の元気な様子を知っておくことがとても大切になります。
3位(同率)よだれが大量に出ている/35.29%
3位には2つの症状が同率で並びました。そのうちの一つが「よだれが大量に出ている」状態で、18人が経験しています。
体温が上がると、犬はよだれを大量に分泌することがあります。口の周りがびっしょりと濡れていたり、いつもよりねばついたよだれが垂れていたりする場合は、体に異変が起きているサインかもしれません。
床によだれの跡がたくさんついている、口元が常に濡れているといった症状に気づいたら、注意深く全身の状態を観察してあげましょう。
3位(同率)歩き方がふらついている/35.29%
同じく18人が挙げたのが、「歩き方がふらついている」という症状です。
まっすぐ歩けない、足元がおぼつかない、ふらふらとよろめく。こうした歩行の異常は、熱中症が進行し、意識や神経に影響が出始めている可能性を示す、より注意が必要なサインです。
散歩中にこうした様子が見られたら、すぐに涼しい場所へ移動させ、体を冷やすなどの対応が必要になります。
5位(同率)目や口の粘膜が赤くなっている・体を触ると異様に熱い/各11.76%
5位にも2つの症状が同率で並び、それぞれ6人が経験しています。
一つは「目や口の粘膜が赤くなっている」状態。歯ぐきや舌、まぶたの裏などがいつもより赤く充血している場合、体温が異常に上昇しているサインのことがあります。
普段の粘膜の色を知っておくと、変化に気づきやすくなるので、日常的に身体の状態を確認する習慣が大切です。
そしてもう一つは、「体を触ると異様に熱い」という変化。スキンシップの際に、いつもより体が熱く感じられたら、それは体内に熱がこもっている証拠かもしれません。
日ごろから愛犬に触れて“いつもの体温感覚”を知っておくことが、早期発見につながります。
7位 嘔吐や下痢/5.88%
最後に挙げられたのが「嘔吐や下痢」で、3人が経験しています。割合としては少数ですが、これは熱中症がかなり進行した状態で現れることのある症状です。
消化器系にまで影響が及んでいる可能性があり、緊急性の高いサインと考えるべきでしょう。嘔吐や下痢が見られた場合は、ためらわずすぐに動物病院へ相談してください。
こうして見ると、「呼吸」「元気のなさ」「よだれ」「歩き方」といった、日常の中で観察できる変化が、初期のサインとして多く認識されていることがわかります。
特別な検査をしなくても、毎日そばで見ている飼い主だからこそ気づける変化なのではないでしょうか。


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