親から子へのはじめての贈り物であり、一生を共にする重要な役割を持つ名前。令和という新たな元号のはじまりを経て生まれた子どもたちに、どのような名前がつけられたのか気になりませんか?
株式会社赤ちゃん本舗が53,437人(男の子27,084人、女の子26,353人)から調査した「2019年 赤ちゃん命名・お名前ランキング」を発表しました。どんな名前が人気を博しているのか、さっそくチェックしてみましょう。
男の子は、漢字一文字がスタンダード?
男の子は4年連続で「蓮」が首位に。不動の人気があり、赤ちゃん本舗ランキングの2005年~2019年までの15回のうち、7度目の1位を獲得しています。はじめて1位に輝いたのは2010年で、直近の10年間は常に上位で人気が高いことがわかります。
また、5位までに漢字1文字の名前が5つランクイン(5位は同率で2つの名前)。なかでも注目は「律」で、昨年21位→4位に急浮上(2017年は199位)。2018年以降、男の子の人気の名前に仲間入りしています。2018年度上半期のNHK連続ドラマ『半分、青い』で佐藤健さんが演じた萩尾律の影響で、スタンダードな名前となったことがわかります。
「奏斗」は169位→59位に。律と同様に音楽に関する漢字「奏」の人気によるもので、「奏太」「奏汰」も共に25位にランクインしていることから、男の子の名前に力強さよりも優しさや芸術性を求める傾向がうかがえます。
さらに、10位までの名前で止め字の読みが「と」であると予想される名前が半分を占め、響きが重視されている傾向がうかがえます。
「令和」ネームも急増
女の子は「陽葵」が初の首位に。平仮名の「ひまり」も2018年の32位→19位にランクインするなど、「ひまり」という読みの人気が「陽葵」を1位に押し上げた結果となりました。
また、2018年には20位までの中に2つだった平仮名の名前が4つランクイン。なかでも「さくら」は16位→7位に大きくランクアップしました。平仮名の持つやわらかい印象を重視する傾向が高まっているようです。
「紬」も昨年11位→4位、「楓」も18位→16位に。古風で日本的な名前が、トップ20に多くランクインする結果となりました。
そして、男女とも「令和」という元号にちなんだ名前が、発表後の昨年4月1日以降に急増していることが判明。「令」を使った名前の男の子は2018年の8人(構成比0.019%)から「令翔」「令」「令真」など39人(構成比0.14%)となり、名前全体を占める割合が約7倍となっています。
女の子は2018年の12人(構成比0.03%)から、「令菜」「令華」「美令」など41人(構成比0.15%)に増え、占める割合が約5倍となりました。
元号の発表後「令」に非常に注目が集まり、さらに、始まりを意味する「一」や「朔」を使った名前がすべてランクアップしました。「令和元年生まれ」を意識した傾向だといえます。